早いものでピアノえほんももう折り返し近くまできてしまいました。いかがでしょう。「音感の向上」は実感されていますか?階名で歌う。もしくは階名で歌いながらキーボードをひくというのは音感をみにつける上では最適なアウトプットになります。当ブログではそのためのインプット用の材料としてピアノえほんの曲を取り上げて動画化しています。階名で歌ってくれているのはボーカロイド。このスタイルならインプット・アウトプットが一つの動画で同時にできます。さらに動画で音感がよくなると同時にえほんの曲もひけるようになるという一石三鳥の企画。今回の「もりのくまさん」の音源はピアノえほんのアレンジを比較的忠実に再現してみました。いわゆる耳コピですがその手法も記事でご紹介したいと思います。
この記事でわかること
- 音感がついてくるとこんなことがかわります
- ハーモニーに対する感覚
- 耳コピに挑戦しました
- DAWは究極の耳コピツール?
音感がみにつくといいこと
それはずばり、「より音楽を楽しく聞くことができるようになる」ことですね。作り手はこれが「美しい」(いろんな種類の美しさはありますが)と思ってつくっているわけで、音感がみにつくにしたがってその違いがだんだんとわかってくるようになります。美しいものをより美しく感じることができるようになる。「美しい」というとひとつの方向になってしまいますが、「より鮮烈に感じ取れるようになる」と表現すれば伝わるでしょうか。より「楽しく」音楽をたのしむことができるようになることが音感をよくする最大のメリットです。
ハーモニーの選択の理由がわかる
ハーモニーは音階の音からつくられるというのをこちらの記事でお見せしました。
音階の音を感じ取れるようになるとハーモニーもまた色彩感ゆたかに感じ取れるようになります。なにが良くてなにが悪いのかという選択をくりかえして曲は作られていますが、ハーモニーはまさにそうした選択の対象。曲として成立するというところから始まってどこまでも進化させていける様は以前にも記事で海外の動画を紹介させていただきました。結局なにでなければ間違いということはなく、作り手によって「よりふさわしい」ハーモニーが無限に追求されていくことになります。その基礎となる音階の音に対する感覚をよくすれば、作り手の意図するところもまたより深く感じることができるのはまちがいありません。
「もりのくまさん」
今回はピアノえほんの音源に比較的忠実に音をとりながら伴奏を作ってみました。理由は音感がよくなってきたのを感じるので苦手だった作業に挑戦してみようと思い立ったからです。結果はこんな感じ。とれていない音もあるかとは思いますがお聞きください。
聞き取れるペースまで速度を落とした結果、超スローになっているのは笑ってしまいます。DAWを使った採譜の方法とも関係ありますね。後ほどご紹介します。
手元動画はこちら。ゆっくりですので練習には好適かと思います。
耳コピに一番よい方法はDAW
今回伴奏をつくって実感しました。やり方としてはこんな感じです。
- 音源をスマホでボイスメモに録音
- DAWのオーディオトラックにはりつける
- 音源のテンポを解析・プロジェクトのテンポに反映する
- DAW側でプロジェクトのテンポを1/2または1/4にする。
- 音源のオーディオデータをテンポにあわせてストレッチ
- 楽器のトラックをつくって音をききながら入力
テンポが遅くなっているうえに必要な小節をループさせられますので「わかるまで」聞くことができます。単音のソロであれば確実に耳コピできるのではないでしょうか。テンポを遅くしたりループしたりという機能は専用の耳コピアプリにもありますが、DAWなら「正解」の音を並行したトラックにつくっていくことができるのがいいですね。
好きな曲のカバーがおすすめ
DAWを使った耳コピ。思った以上に楽しくできました。アプリをお持ちのかたはぜひ挑戦してみてください。好きな曲ならそれだけたくさんの発見があると思います。カバー曲としてオリジナルの音源にすればみんなに聞いてもらうこともできます。確認は必要ですがYouTubeならほとんどの曲は著作権もクリアになっていると思います。それでは今回はこの辺で。また次回の動画でお目にかかりましょう。
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