すごくよい発明ですが、正直使いこなすのがむずかしいひかるキーボード。自分も経験があります。かんたんなメロディのひきかたを見つけたので、ひかるキーボードに応用したらうまくいくとピンと来ました。お手持ちのひかるキーボードで試してみてください。ひかるキーボードはメロディを覚えやすいですから歌いながらひけば音感をよくする強力な味方になってくれます。
この記事でわかること
- ひかるキーボードのしくみ
- スクロールするタイプのピアノ練習アプリのしくみ
- 曲ごとに違う指使いの問題点
- 「どのキーを押すか」は重要ではない?
- ひかるキーボード・縦スクロールアプリでひけるようになる方法
- 暗譜することの意味
ひかるキーボードとは
僕も1台持ってました。使いこなせなかった経験からこの記事を書いています。
ひかるキーボードは曲が内蔵されていて、メロディをひくためのガイドとしてキーボードの当該部分が光ってひくキーを教えてくれるというものです。鍵盤の上部につけられたランプが点灯するタイプと鍵盤自体が光るタイプがあります。
イメージとしては曲を書き込んだシートがキーボードの幅で一定速度でスクロールしていてタイミングが合うと光るという感じ。
一例としてはCASIOのこんな製品があります
ピアノ練習アプリの例
たとえばiPad用にはこのようなアプリがあります。(クラシック曲が128曲無料でプリセットされています)
FingerPiano Plus
スクロールしているイメージはわかると思います。光るキーボードはひく瞬間ですが、アプリの場合は画面に幅があって時間軸に余裕があるので、すこし先の状況もわかるようになっているのが進化している点です。
初心者にとってよいこと
このシステムのすばらしいところは読譜をスキップしているところです。
昔は音楽は譜面に記録することしかできなかったわけですが、現在は出音すらAppleMusicで確認できます。初心者もアプリを介して音とイメージからひけるようになるというのはきわめてまっとうな現代的要請でしょう。アプリで譜面の見方を教えるというスタイルの教材もありますが、複雑な譜面を初見でひけるようになることがピアノの上達という固定観念にとらわれているように思います。
初心者にとってよくないこと
端的にひけるようにならないという事ですが、もしそうなら爆発的に売れているはずですね。僕の名前もワンチャン「ひかる」になってたかも。
読譜することのかわりに指を置く場所を示しただけではうまくいきません。頭の中に音楽が構成されていないとひけないのです。
オルゴールをイメージして頂くとわかりやすいと思いますが、ひかるキーボードで想定されているのはロボットのような人間です。
- まっさらな状態
- 時間軸にそって音の情報をインプットする
- インプットに反応して正しく動作する
- 正しい動作の結果、音楽が奏でられる
名だたる偉大なピアニストで譜面を確認しながらひいている人っていましたっけ?頭の中にないものはひけないのは初心者でも同じですから、わかりやすく頭にインプットすることが大切なのではないでしょうか。
インプットということで言えば単にその瞬間の音の位置情報を見せるだけでは足りません。アプリもふくめてシステムの煮詰めがもう少しですね。でもすごく惜しいところまで来ているとおもいます。
ひかるキーボードでひけるようになる方法
これはかんたんで「みつる式タッチタイプピアノ」を導入することです。
まずは曲を繰り返し聴きながらDo Re Miの階名で歌えるところまで覚えましょう。
やりかたですが一番カンタンなのは曲を再生しながら(ランプを光らせながら)階名を確認していくことです。鍵盤にはDo Re Miの階名は書いてません。そこで音感のよくなる鍵盤用テンプレートを使ってください。
このブログ内の記事ですが詳細はこちらになります。
右手をその曲の見つけたホームポジションに置いておくとよいガイドになります。
ひからないキーボードのときはほかに材料を探しましょう。キーボードで探ってもいいし、譜面があってそれがよめるならもちろん使ったってかまいません。この過程がいわゆる耳コピです。ひかるキーボードよりずっとたいへんなことは想像できるとおもいます。
(耳コピの方法については研究中なので項をあらためて解説することをお約束します。)
次にひかるライトで指定された位置のキーを「みつる式」で決まっている階名の指で押さえます。
Doであれば親指。Faであれば薬指といった具合。
指が固定されていますから、弾き方はひとつに決まります。迷う要素はありません。
音感のよくなる「みつる式タッチタイプピアノ」についてはこちらの記事をどうぞ。
みつる式の場合使うゆびはいつも一定なのでメロディをDo Re Miを覚えていれば2,3回の練習でひけるようになります。そして間違えません。
このとき光っている場所の音楽的な「意味」が感じ取れるのではないかと思います。それが音感が良くなった証拠です。
光のガイドはものすごく強力な道しるべになってくれるはずです。(ただし「みつる式」ですから単音・右手メロディに限ります。)
暗譜することの意味
初心者でも自分の中にあるものを演奏するという点ではプロと同じです。
それがすごくシンプルなものであったとしても音楽的な喜びに違いはありません。
むしろちいさなことで喜べるのは初心者の特権です。
曲は暗譜しましょう。音楽はルールが変わってしまうことはありません。
過去の名曲がクラシックとなって時代を超えて残っていくのはそのためです。
ゆっくり覚えればOKです。一度覚えれば一生ものですから。