普段使いの僕のPSS -A50ですが37鍵盤。この数中途半端と思われるかもしれませんがなかなかに具合がいい。鍵盤選びには両手でひくかどうかが大きなポイントだと思いますが、今回は37鍵盤がなぜ両手でひくのにちょうどいいのか説明してみたいと思います。そしてあまり数の多くない、今販売されている37鍵盤のキーボードについても調べてみました。
この記事でわかること
- 37鍵盤でできること
- 両手でひいてコードとメロティのチェック
- 両手でひいて全てのコードの音のチェック
- 37鍵盤キーボード
最初にお断りしておくと
現在販売されているデスクトップミュージック用の鍵盤ですが、数が多いのは25か48鍵盤です。そこで最後に僕ならこんなふうに使うという観点から25・37・48・61・88の違いについても説明してみたいと思います。
37鍵盤でできること
その1 コードとメロディを12keyでひくことができる
もちろんひき方は僕がおすすめしているひき方になります。その右手と左手を組み合わせると偶然ですが、3オクターブあれば12keyでひけてしまうことがわかったんです。どんな曲でもハーモニーをきちんと確認することができます。これってすごくないですか?
右手 sltd+drmfの形でひく
左手 fからfの範囲に基本コードを収めてひく
内容くわしくはこちらの記事をご覧ください。
37鍵盤は両手で全部のkeyがひけるミニマムサイズ。そんなふうに僕は考えています。なぜかというと37鍵あればハーモニーとメロディが(上記のやり方で)12ある全ての調でチェックできるからです。
そしてもう一つ37鍵盤でできるのは
その2 全てのコードとテンション(12key分)を鍵盤でおさえることができる
37鍵盤あると、どのコードについてもコードブックに出ている通り、ルートを一番下にした形でおさえて、さらに全ての「テンション」まで全部、追加することができます。これは言葉を変えればメロディや楽器のリフに使える音を鍵盤上で探せるということ。作曲する上では便利ですよね。2オクターブあればコードの基本部分は全部おさえられます。そこにさらに1オクターブ加わっていることでコードの上に追加されるテンションノートまで鳴らすことができるという訳なのです。
ポピュラーミュージックはそれほど極端に複雑な和音を使う訳ではありません。聞いている人が戸惑ってしまうからです。実際におさえながら確認できれば効率が良くなります。
37鍵キーボードの製品
思ったほど数は多くないです。海外メーカーの方が力を入れているジャンルのようです。今回は実機をチェックした訳ではないのでリンクは貼りません。リストは記事を書いた時のアマゾン調べ。価格は変わっている可能性があります。もちろんぬけがあるとおもうので、よかったらコメントで教えて下さい。
・ONETONE ワントーン 電子キーボード ミニ37鍵盤 LEDディスプレイ搭載 USB-MIDI対応 日本語表記 OTK-37M/WH ¥6,114
・MIDITECH garagekey mini37 ミニ37鍵MIDIキーボード ホワイト ¥8,444
・KORG (コルグ) MIDI キーボード コントローラー USB パスパワー DTM プラグイン付属 microKEY2 (マイクロキー) 37鍵盤¥11,990
ここからは多機能にコントロールノブやタップ用のパッドなどがついているものになります
・Akai Professional 37鍵 USB MIDIキーボード・コントローラー MPCパッドx8 CV/Gate MIDI ステップ・シーケンサー 音楽制作ソフトウェア付属 Mac/Window PC対応 MPK Mini plus ブラック
¥17,677
・IK Multimedia iRig Keys 2 MIDI コントローラー 37鍵ミニサイズ鍵盤 オーディオ出力端子搭載 ¥26,400
多分唯一のフルサイズ鍵盤
・IK Multimedia iRig Keys 2 Pro MIDI コントローラー 37鍵フルサイズ鍵盤¥29,700
NOVATION ノベーション MIDIキーボード/コントローラー 37鍵盤 FL Studio対応 FLkey 37 オリジナルステッカー付きセット¥31,678
・Arturia ARTURIA MIDIキーボード コントローラー KeyStep 37 シーケンサー機能搭載 USB CV/GATE接続¥33,000
なかなか良いお値段ですね。アプリが付属しているものが大半ではありますが、このぐらいの価格になると88鍵盤が買えたりもします。
M-Audio 88鍵USB MIDIセミウェイト・キーボード バーチャルシンセ、DAWパラメーターコントロールが可能 Keystation 88MK3 ¥22,727
ただ見に行ってみたらArturiaの製品はキーボードよりどちらかというと鍵盤付きのシーケンサーですね。インスピレーションを呼び込む的な使い方が想定されているようです。面白いです。
https://www.arturia.com/products/hybrid-synths/keystep-37/overview
25・48・61・88鍵盤のそれぞれの目的
僕の考えですが、使う目的がそれぞれ違ってくると思います。
・25鍵盤をつかっても作曲で困ることはないと思います。keyは基本的に固定になります。メロディ+コードの演奏はkey=Gに、コードのチェックはroot=Cの固定になります。トランスポーズできますから、実音は曲に合わせるということであれば問題なく使うことができます。ただ僕はその変換の一手間が個人的に煩わしいと感じたので12keyを覚えました。少しずつやっていけば思ったほど大変ではありません。鍵盤や楽譜はkey=C用に作られているので見た目は極端に違いますが、key=F#/Gbもやっていることは全く一緒。12回同じことを繰り返すだけだからです。1オクターブ増えただけでそれが可能になるんですから37鍵盤もコスパとしては悪くないと思います。
・48鍵盤は37のコードの下にベースパートをプラスしたい時ですね、下に1オクターブ追加できますので、そこのスペースを使って「ベースライン」を考えることができます。複雑なベースラインをひきながら考えるというのはまだ僕にはできませんが、これから徐々にやってみたいですね。
・61鍵盤は完全にピアノ曲をひくためのものだと思います。88鍵の上下の1オクターブがカットされた形ですので、その範囲を使っていない曲ならひくことができます。おそらく61鍵あればポピュラー・ミュージックの大体の曲はカバーできるのではないでしょうか?
・88鍵盤は僕にとってはピアノ曲を弾くためではなく実は完全にDTMのためにあります。高機能な音源ソフトはキースイッチといって鍵盤への入力で細かな奏法の切り替えや音色の変更ができます。切り替えは楽器の音域外の鍵盤にフルに割り当てられていますのでむしろ88鍵盤が必須です。生楽器をシミュレートしたような高度な音源を使うようになると必要になる鍵盤ですね。
ご購入は実機に触ってからがベター
それなりに長く使うものなので、購入前にできれば実機を楽器店で触ってひきやすさを確認するのがベターです。特にミニ鍵盤はデザインによって見た目ではわからないひきやすさの違いがあります。僕がPSS-A50を気に入っているのはそれが理由です。
<24/4/12追記>
タッチレスポンス付きがおすすめです
DAW用のMIDIキーボードには普通に搭載されているので書き忘れましたが、タッチレスポンス(ひく強さで強弱がつけられる)機能付きがおすすめです。ないと毎回完全に同じ音がでますからぼく個人の意見としてはひいていて飽きてしまうのではないか?と心配です。
いかがだったでしょうか?
37鍵ミニキーボードは子供用低価格キーボードのボリュームゾーンのようで、商品自体は¥2,000円台からいくらでもあります。以前はなかった商品なのでどんなものかちょっと興味があります。おすすめできるものがあればまたご紹介したいと思います。それではまた次回のブログでお目にかかりましょう。