自分の中では1つの解決を見ました。今回も例によって「最も負担の少ない方法」という選択です。ただし、前提となるのはこれまで積み上げてきたものです。自分の中にはすでにメジャースケールの感覚とそれにプラスして5つの黒鍵の感覚が出来上がっています。それを使わない手はないです。というか、それ以外はムリ。これを使わないなら新たにもう一つ「主音」の感覚を作り上げなければならなくなるからです。せっかく覚えた主音ですから、Doは動かさない。結果的にナチュラルマイナースケールはdrmefsleteということになります。
この記事でわかること
- マイナースケールの主音はなに?
- あたらしいことはなにも覚えなくていい
- メジャースケールを基準に度数を把握するやりかたも見えてくる
これまで身につけてきたこと
前回、音の把握ができるようになったことをお伝えしました。
これまでなかなか長い道のりでしたが、これをベースにするといろいろなことが見えてきます。
現在知っているのは、
1)鍵盤上の12音をスタートとするそれぞれのメジャースケール(drmfslt)
2)メジャースケールの音列の感覚
3)メジャースケール外の音(黒鍵)の音程の感覚(と呼び方)
以上が前提となります。
マイナースケールは?
ぼくがわかっているのは、Doを主音(基準)としたときの他の音の高低の感覚です。逆に言えば、それ以外は身についていません。だとすると、基準を変えることはできませんね。たしかに、ltdrmfsもナチュラルマイナースケールに感じられます。しかし、これはあくまでもdが基準としてあってのこと。一度dに移動し、そこをスタートにしないと、おたがいの音程関係は見えてきません。したがって、この方法では直接マイナースケールを把握することができないのです。
現状可能な方法は?
ぼくが音程関係を把握して直接音の名前でマイナースケールを呼ぶことができる方法は、マイナースケールをdrmefsleteと呼ぶことです。lをスタートとする音程関係は身につけていませんが、dを基準にすれば12音が「そう聞こえる」からです。一見ltdrmfsを使うより複雑なことをしているように見えますが、実はこれが一番簡単です。その理由は自分の場合上記の1~3がすでに可能になっているからです。
みつる式のひきかたも使える
ホームポジションもマイナースケールの場合であっても基本的にはかわりません。親指の位置はdとs。唯一変わるのは、半音間隔の場所。dスタートのポジションのr(人差し指)me(中指)と、sスタートのポジションのs(親指)le(人差し指)の間がスキマなしになります。かえるのはこれだけ。これで、12調すべてのナチュラルマイナースケールがひけます。半音変化は変化前の元の指でひくことを原則にしてきましたので、指もそのままズラすだけ。あらたに覚えることは特になにもありません。
度数もメジャースケールを基準にできる
以上はメジャースケールdrmfsltを基準にすれば、マイナースケールdrmefsleteはかんたんに身につけられるという話でしたが、同様のことはコードに数字で付記されるテンションノートにも当てはまります。コードネームのルートをdとすれば、9(2)=r 11(4)=f 13(6)=l だからです。つまり鍵盤上の12音すべてのキーをスタートとするdrmの形が思い浮かべられれば、コードの数字はこわくなくなります。b3がme。3がmのようにdrmで把握していけば、度数の数字も負担なく理解できるでしょう。
いかがだったでしょうか?
主音dを基準とした音程把握が可能になっていると、非常にスムースにマイナースケールに移行できることがお分かりいただけたのではないでしょうか。マイナースケールを複雑にしている、ハーモニックマイナー・メロディックマイナーの存在ですが、いずれもメジャースケールに近づく方向の変化ですから、ナチュラルマイナーをむしろカンタンにしたものとらえることができます。
ハーモニックマイナーは drmefsletd
メロディックマイナーは drmefsltd です
核となる重要なものをベースにすると少しの変化で様々なことに対応できます。この方法ならあたらしいことはほとんど覚えなくてすみますのでラクです。音という感覚的なものが相手ですので、効率的に学ぶにはどこを身につけるのに時間がかかるのかを、十分に考える必要があります。そして身につけたものはとことん使いたおしましょう。今回は図示がなくて分かりにくかったと思いますが、気づいたばかりのことを走り書きしたメモとしてご了承いただければと思います。それではまた次回のブログでお目にかかりましょう。