世界で一番短い曲というとどんなものを想像しますか。単音がポ~ンと鳴るだけなら音楽とは言えません。「音楽」と呼ぶためには一定の要件があります。今回はそれをご説明して僕の見つけた鍵盤のひきかた「みつる式」が「理にかなっている」ことをお示ししたいと思います。
この記事でわかること
- 曲が曲であるための要件
- 世界で一番短い曲(みつる作曲)のご紹介
- 「みつる式タッチタイプピアノ」のざっくりとしたおさらい
- 音階のなりたちとは
- 音感をよくするはやみち
音楽に必要な最小限の要素
音楽は無音の状態からはじまって最後はまた無音に戻っていきます。その間に鳴る音が音楽を構成します。では何があれば「音楽」と言えるでしょうか。冒頭にも書いたように単音では音楽とは言えません。はじまりと終りがないからです。それでは最低限はじまりと終りを音で表現してみたらどうなるでしょう。
はじまりの音があって展開を感じさせる音が続く。終りに向かう準備の音があって最後の音が鳴る。4音でいけそうです。
作曲してみたら世界で一番短い曲はこんなふうになりました。
Do Fa So Do (最後のDoは最初のDoより1オクターブ高い音です)
「みつる式」をカンタンにおさらい
階名で把握したメロディを一発でまちがいなくひくために僕が考案したのが「みつる式タッチタイプピアノ」。やりかたは超カンタンです。
右手4本の指しか使いません。小指は休ませて下さい。ポジションはふたつ。親指Do,人差指Re,中指Mi,薬指Fa。これがホームポジション。セカンドポジションは親指So,人差指La,中指Ti,薬指Do。どれか音がでてきたら必ず担当の指で押す。これだけです。
詳細は過去記事3本をどうぞ。なぜ階名がアルファベットなのかも説明しています。
最短の曲が教えてくれること
無から始まって原点から展開し、つぎに終了に向かって進み着地し無にかえってゆく。物語でも起承転結があるように、時間軸に沿うすべてのものは同じ経緯をたどります。人もまた同じといったら大げさでしょうか。
話を音楽に戻しましょう。音階のDoに始まって最大限はなれたFaに展開し同じく原点から遠いSoからDoにもどってゆく。この最も大きくふれる動きが音楽にとっての本質。Do Re Miの音階こそこの動きを表現するのに最適なかたちでつくられているといったほうがいいですね。
もうお気づきのかたもいらっしゃると思いますがこの音階の中の最大の動きは「みつる式」の二つのポジションの最大幅=親指と薬指に合致しています。ホームポジションのDo Fa。セカンドポジションのSo Doです。「みつる式」の二つのポジションは音階を素直になぞっているために音楽の本質を手のフォームで表現するものになっている。このことがおわかりいただけるとおもいます。
「みつる式」のメリット
音楽の基軸となる音の動き。その二つをまったく同じフォームで押さえることができる。みつる式のメリットはこのことにあります。重要なのは常に同じ指の運びになること。これによって音の記憶はその役割とともにしっかり定着します。「音感をよくする」とは音の役割を聞いて感じ取れるようになることですが「指が教えてくれる感覚」を味わっていただけることを確信しています。