なかなかメロディに戻れませんね。毎回一段落と言いつつもうちょっとだけコードの話を続けます。「スケーラー2」年末のセールで購入されたかたも多いと思いますがみなさん楽しく使っていらっしゃいますか?コードネームについてはこのブログでは新たな表記法を考えてきました。この表記法を使い攻略しようと思っているアプリがふたつあります。ひとつはすでに記事にしているとおり「和音博士」。そしてもうひとつがこの「スケーラー2」です。以前の記事にも書きましたがスケーラー2はコードの理解を深めてくれる作曲には好適なアプリ。そこでスケーラー2についても「和音博士」同様このブログで攻略記事を連載していきたいと考えました。さっそく今回の記事ですがスケーラー2はそのままでは使いこなしがむずかしいところがあります。第1回目の今回はその理由を説明して「みつる式」のコード表記でどんな点が改善できるのがお示ししたいと思います。ごいっしょにスケーラー2を使いこなしていきましょう。
この記事でわかること
- スケーラー2の「むずかしさ」
- コード表記の問題
- 僕の参考曲は?
- 使っていきましょう
前提として(音楽にどう取り組んだらよいか)
大きな大きなテーマですがごく簡単に。スケーラは「作曲・編曲」に役立つアプリ。ただし音楽へのアプローチはいろいろ。作曲・編曲だけではありません。制作については作詞もオーディオ・エンジニアリングもあります。また歌手としてパフォーマンスを担当するという関わり方もあります。
パフォーマンスは身体性と不可分
とくにパフォーマンスについては身体性とは不可分。その年齢でしかできないことがあります。10代には10代の。20代には20代の表現があり、それは年をとってしまってからではできません。パフォーマンスをしたいひとは「パフォーマンス」のしかたを「今」学ぶ必要があります。今しかできないことを後悔のないようにがんばりましょう。
僕が作曲をするわけ
僕は音楽とのかかわりを続けたいと思ったのは現実に「音楽が世界を変えている」のをみたから。ごくごく小さなところでは自分が以前作った曲も今の自分を確実に変えてくれています。音楽にはもっともっと大きな力があると僕は信じています。世界をかえるような音楽をつくりたいというのが願い。だから作曲の勉強をこれからも続けていきたいと思っています。幸いなことにパフォーマンスとちがって作曲は年齢に制限を受けません。これからでも間に合います。成果はこのブログにまとめていきますので、よろしければおつきあいください。
スケーラーはどんなアプリ?
気に入ったコード(和音)を並べて一本指で演奏できるようにするアプリです。コードを選択するのに便利なようにアシストしてくれる機能がついています。また曲のデータからコードを判別してくれる機能もあります。コードをもとにして音を考えるアプリ。あらたな自作曲をつくるときに作曲・編曲のアイディアをまとめることができます。
自動作曲ではない点が気に入っています
スケーラーには「こんなコードがあるよ」とか「このコードの次にはこんな接続があるよ」とか教えてくれる機能があります。またコードのプログレッションのパターンを内蔵データとしてもっていて「お手本」として見せてくれます。ただし自動的に作曲するといったアプリではありません。でも僕はそこが気に入っています。
作曲ソフトに求めること
いいパターンを見つけるのはあくまで自分。気に入ったプログレッションがあってもそれは出発点。最終的には自分が納得のいくように変える必要があるからです。つまり完成品を仕上げてくれるより「改変を前提とした選択肢」を豊富に示してくれることのほうがはるかにありがたい。たとえばコードの最高音がメロディとぶつかったらコードのフォームを変える必要が出てきます。「歌の伴奏」ということを考えるとコードがメロディのじゃまをしないことは必須の条件だからです。またコードをならべるとき最高音がデコボコしないことが曲として望ましいと感じる場合があります。こういうときは手直しが必要。改変が前提ですからスケーラーならそれが簡単にできます。これがなにより良いところですね。
コードネームのむずかしさ
スケーラーはこんなふうに作曲の支援に役立ってくれるソフトなのですが、「音楽的に正しい」仕様であるがゆえにコードネームのむずかしさも踏襲しています。音と役割がイメージできないのが問題と感じる点でした。コードの難しさについては記事にまとめてあります。
ピアノのコードネームはなぜむずかしいのか(みつる式超わかりやすいコードネームプロトタイプ)│みつるの音感がよくなるブログ (4fingermusic.com)
例えば僕のちいさな曲の場合
ダイアトニックコードという音階からつくられる基本のコードを連結して小さな曲の形にしました。僕の考えた階名で構成音を表示する表記方法だと。
stDm lTrf strM sLdm fldR Strf stDm Frdmです。
d=Do r=Re m=Mi f=Fa s=So l=La t=Tiです。大文字はそのコードのルートをあらわしています。Do Re Miが実音の何にあたるかは曲のキー(調)で変わりますからkey=Cのように示します。たとえばkey=Cのときどう表示されるのか。スケーラーに曲のデータを読み込ませて実験してみましょう。
曲データを用意しました
スケーラーに表示させるとこうなります
論より証拠でコードの「むずかしさ」が分かっていただけると思います。3番目と5番目はちょっとイメージとちがいますね。いずれにせよこの記号から音を想像するのは難しいと思います。key=CでこれですからF#/Gbともなればムリw。
僕たちは曲の理解を深めることを考えています。外見にとらわれずに「内容」を考えるなら、僕のシンプルな表記はちょっと役に立ちそうじゃないですか?
「役に立つ」使い方講座をめざします
次回からはスケーラーの機能を具体的にご紹介していきたいと思います。僕たちには音を簡単に聞ける「和音博士」もありますし、「みつる式のコードネーム」もあります。行先について迷子になってしまう心配はありません。ごいっしょにじっくり取り組んでいきましょう。
コードの記述のしかたと使うコードの全体像についてはこちらの記事にまとめました。
コードの構成音がバッチリわかるみつる式コードプロトタイプ(表記のしかたをまとめます)│みつるの音感がよくなるブログ (4fingermusic.com)