本人的には突然わかるようになった感じがしますが、たぶん、いろいろなものの材料が自分の中で集まっていて、それがうまく結びついた結果なんだと思います。今回はその「材料」が何たったのかを掘り下げてみたいと思います。
この記事でわかること
- ギターの音名のおぼえかたの記事について
- 好きなことやりたい事なら大丈夫
- 聴力のないかたに心よりお詫びします
ぼくが考える「開放弦」の問題点
いきなりですが、昨日の記事について。ギターをわかりにくくさせているのは開放弦の存在だとおもいます。ギターは1本の弦だけ見るとモノフォニックシンセサイザーと同じ。でもモノフォニックシンセと違うのは、自分は上の方でメロディをひいているのに、だれか下の方の鍵盤をおさえ続けている人がいる()。そのため鍵盤から手を離すと、ポルタメントのかかったその音が勝手に出るw。張ってある弦を鳴らすという構造上仕方のないことですが、シンセがデフォルトでこんな仕様になっていたら絶対怒られますよね。それに開放弦のチューニングがなぜああなっているのか?についてはそれだけで1記事分くらいの説明が必要です。ぼくは自分なりに理解して記事を書いたのでわかります。
もうひとつ、開放弦が悪さをしていることがあって、それはCAGEDシステムに関係しています。CAGEDシステムは開放弦を使ったオープンコード(おさえるところが少なくて簡単です)のコードフォームを基本に指板の説明をしていきますが、手本にしているのがオープンコードなので、実際におさえるときにはナットがおさえていた弦も自分でおさえなくてはならなくなります。おさえかたという意味ではコードフォームもかわってしまうし、Gフォームにいたっては特にネックに近い方だと手の小さいひとにはまったくおさえられません。ぼくの理解ではCAGEDシステムの本質はルートが2~6弦に設定された(だから5種類になります)5つのコードフォームをつかえば、1弦以外なら指板のどこからでもメジャーコードがおさえられる(理論上)ということ。CAGEDシステムについてはひきつづき連載中で、ダイアトニックコードや階名での把握に発展させていきたいと思っています。
あなたにもひける!手のちいさいひとのためのCAGEDシステム
フレットをおさえることのメリット
鍵盤でわかったことは、音の名前を思い浮かべながら鍵盤を押し込むから、音の高さがおぼえられて音感が良くなるということでした。そこからの類推でいくと、左手でフレットをおさえるという積極的な行為を伴わない開放弦の音は、フレットをおさえる音にくらべて圧倒的に「覚えられない」ことが明らかです。初心者にとって音の出し方に2パターンあるというのは混乱のもとなのに、そのことによってメリットがあるならともかくマイナスしかないw。そこで今回は「開放弦」についてはさくっと説明を省きました。それに考えてみれば開放弦の音はナットの音であってフレットの音ではないですね。今回は指板の音ではないものとして扱わせていただきました。12フレットをみておぼえるという異例のかたちですが、12フレット自体は音階の一部としておぼえられるので問題ないかな?と思います。
ピアノの中央のCはどこ?
C4は2弦1フレットです。意外に上の方にあるとお感じになりませんか?ぼくは最初知ってびっくりしました。これからわかることはギターのローコードは鍵盤なら中央から下の音域。がっちりハーモニーとベースを担当しているということです。これがなにも考えずに簡単におさえられるのであれば、自分で歌いながら伴奏として演奏するのにはもってこい。間奏になったらこんどは高い方でソロをとればいいですが、そちらはフレットの間隔が狭くなっているので細かいフレーズをひきやすい。こうしてみても本当にギターは良く考えられていると思います。やはり世界で流行るものにはちゃんとした理由がありますね。そんなわけで今回はC4をスタートにしました。あとは記事の通りです。drmfsltの音階と4度上昇の二つの原則だけで乗り切れました。この順番だと3弦2弦間は長3度というのは説明の必要がありません。
1日でおぼえて1生わすれないギターの指板「音名」の覚え方(音源あり)
音感はついてきます
ちょっと気がかりなのは、ぼく自身がもうdrmfsltの音感を持ってしまっているということです。ブログを始めた時はあやふやだったんですが、今は当時にくらべるとだいぶ良くなっています。どういう状態かというと、鍵盤にゆびを置いたらどの音でもそこからdrmをひきはじめられます。また7音なら音階が指定されていればオクターブ違いも階名で聞こえます。なのでもしかしたら、1弦6弦のFからはじめるとか、2弦のBから折り返す・3弦のEから折り返す・4弦のAから折り返すなどが、みなさんには「そういう風にきこえない」可能性もありますね。でも不思議なものでこれは繰り返すうち「そう感じる」ようになります。指板を覚えながら音感も身につけられるのは一石二鳥。わからなくなったら2弦にもどってみてください。タイトルはああなっていますが、音高も含めておぼえるというのであれば、もちろん1日以上かかる内容です。いつでもひけるように練習用のギターを音の出る状態で部屋に常備してください。ポピュラーミュージックはみなdrmfsltでつくられていますからdrmfsltの感覚がわかるとより鮮やかにきこえるようになって楽しいですよ。
好きなことやりたいことならだいたい上手くいきます
ぼくの経験からいっても、自分自身は感覚も含めて時間とともに大きく変化してしまいますので、「現状こうだから」ということにはあまり重みがありません。人間の変化の幅の大きさを考えると「才能」みたいなことが問題になるのも相当程度高いレベルの話になってからではないかと思います。楽器は音感のあるひとがひきやすいように作られているというのは事実ですが、drmを軸にして少しづつ音感を身につけていけば、見える世界はどんどん変わってきます。自分はまだまだですがそれでも当初とはまったくと言ってよいくらい感じ方が違います。これなんとかならない?と考えていると意外と解決方法がひらめいたりするものです。今回はギターの2弦にかくれていたわけですが、あらためてピアノの白鍵というのは偉大な存在なのかもしれませんね()。音感を身につけるためにこれまでは封印してきましたが、「トランスポーズ」もそろそろ使い方を考えるべきなのかもしれません。
付け足しのようで心苦しいのですが
最後に付け足しのようで心苦しいのですが、自分が音が聞こえるようになった嬉しさを原動力に綴っているこのブログですので、聴力を失った方にはきっと切ない思いをさせる内容になっていることと思います。その点については心からおわびします。ただ、ぼくには自分のできることをやることしかできません。逆に、あなたにできてぼくにできないこともたくさんあって、たまたま知らずにいるおかげでぼくが切ない思いをしないですんでいるのだと思います。どうか大目に見ていただきご無礼お許しください。自分に何ができるかわかりませんが、聴力のない方のためにも自分のできることを考えていきたいと思います。