ネットで情報を探したのですが、全く見つかりませんでした。あきらめかけた時、ダメもとでやってみたら…うまくいきました()。もちろんSynthesizer Vが歌えないはずないので、ネットに情報がないのはあたりまえ。でも僕みたいに悩んで1日無駄にする人もいるかもしれないので、記事にしておきます。
この記事でわかること
- s aが歌えない?
- 冷静になりましょう
- AIシンガーの基本的な立ち振るまい
- 予算がついたので
この一週間ほど
Synthesizer Vでデモ曲を作ることになり、かなり集中的に触っていました。僕の担当は歌詞だったんですが、結局、ボーカルwavも作ることに()。割の悪いバイトになってしまいました。
プロのメロディのいいところ
もり上がる曲をもり上がるように作るって、アマチュアには難しいんですが、プロにはさほど難しいことではないようですね。さまざまな手段が知識として大量にストックされているからなんでしょう。そのメロディに歌詞をはめてみると確かにめちゃめちゃ盛り上がる()。良い経験をさせてもらいました。メロディ✖️歌詞の相乗効果で爆盛り上がりしますね。自分で曲を作る時もそれぞれのセクションの役割や盛り上がりポイントなど、楽曲の「機能」に注目すると作りやすいかな?と感じました。以上は余談です。
Synthesizer Vに手こずる
それはまあよかったんですが、問題は歌ですよね。自分で譜面からMIDIデータを作って(こういうときはNotion Mobileがめっちゃ便利、細かいリズムわかりません())そこに打ち込んでいきました。ただ慣れないソフトなので、色々うまく行きません。気づいた点などをいくつか挙げていきます。
その1 一音に歌詞を複数入れられる
Synthesizer Vの機能に1音符にたくさんの歌詞を詰め込めるというものがあります。これはめっちゃ便利ですね。長いといえば落語の「寿限無」。やってみましょう。
「じゅげむ」という名前の続きは、以下のようになりますが、どうでしょう。
寿限無(じゅげむ)、寿限無、五劫のすりきれ、海砂利水魚の、水行末・雲来末・風来末、食う寝る処に住む処、やぶらこうじのぶらこうじ、パイポ・パイポ・パイポのシューリンガン、シューリンガンのグーリンダイ、グーリンダイのポンポコピーのポンポコナの、長久命の長助。
これを入力できる様なかたちにするとこうなります。
j u g e m u j u g e m u g o k o o n o s u r i k i r e k a i j a r i s u i g y o n o s u i g y o o m a t s u u u n r a i m a t s u f u u r a i m a t s u k u u n e r u t o k o r o n i s u m u t o k o r o y a b u r a k o u j i n o b u r a k o o j i p a i p o p a i p o p a i p o n o s y u r i n n g a a n s y u r i n g a a n n o g u r i n d a a i g u r i n d a i n o p o n p o k o p i i n o p o n p o k o n a a n o ch o o k y u u m e i n o ch o o s u k e
試してみると
なんと1音に全部入りました!()tempo120で10小節の長さにしてみたらこんなテンポになりました。音符の長さを文字数で均等に分割しているようです。文字数を数えればリズムを刻むこともできます。
ただし、共同作業の場合は音をつめ込むのは、ほどほどに。デモを聞いたら人は100%の確率で音符の長さを変えようとするからです()。その場合はすなおに最初から分割して入れた方がいいですね。
その2子音の発音は知らないとできない
上の例で言うと長久命の「ちょ」の子音。ch とくっつけて入力しているのわかりますか?このふた文字で子音を表しています。SynthesizerVの場合は歌詞は子音・母音をはなして入力しますが、こういう子音はくっつけます。chはこれで子音一文字相当なので、ch oでちょになります。これは存在を知っていないと入力できないですね。
メーカー公式の音素表はこちらに掲載されています。
その3s a が「ザ」になってしまう
音素表を見て合っているはずなのに、なぜか歌わせるとこんなふうになってしまう。悩みました。
なまじ経験があると、違うふうに入力して試行錯誤したり、空耳を利用しようとしたりしがち()ですがSynthesizerVに関してはそのような工夫は基本的には必要ありません。うまく発音できないのは単に入力のやりかたが間違っているからです。
実例をみて下さい
例えばこんな譜面。歌詞は「すてきな花を咲かそう」です。でもこれ音がこんなふうになっちゃうんです。「咲かそう」の「さ」が「ざ」にしか聞こえません。どこがまずいんでしょう?
こんなふうに直しました
違いがわかりますか?
この直しかた。気づくのに1日かかりました。特にもらったデータに入力している場合やそうするように指示がある場合。かえちゃいけないという気持ちがあるからか、なかなか気づけないものですね
ビフォーが上。アフターが下。
つまり前の音符が次の音符にレガートでくっついていないと起きるエラーなんです。なのでSynthesizerVがうまく歌えない時はこれをまず疑って下さい。ややこしいんですが逆にピッタリくっついているとうまく歌えない場合もあります。その場合は最短でも16分音符の幅だけ音符を離してみて下さい。要するにSynthesizerVがうまく歌えないのはくっついていないせいか、くっついているせいかのどちらかです。
発音がうまくできていれば
あとは他のところで色々調節できるはずですね。わかったことがあったらまた記事にして共有したいと思います。
予算が出たので
Eriさんをお招きしたのですが、歌声は全然Maiさんと違います。ガッツのある声なんですがなんというか「歌うホンネ」と言う感じで取り繕ったようなところや飾り気は全くありません。声的にはアイドルの可愛らしさと対極の存在ですね。その分不器用で純粋とも言えるかもしれません。なんでも歌えるMaiさんとは違い、楽曲を選ぶのは間違いないと思うので、色々考えたいです。なお今回の記事の音源にはEriさんは登場していません。画像はイメージです。それではまた次回のブログでお目にかかりましょう。