「ヒューマナイズ(人間っぽくする)」を調べていてこの動画見つけました。英語解説ですが、日本語訳の字幕で見られます。10分ほどの動画でやるべき項目としては全部学べると思います。もしまだの方はどうぞ。プラグインメーカーのNIのチュートリアル動画です。
この記事でわかること
- バーチャルドラマーを違和感なく聴かせるには?
- 人間っぽらしさはどこにある?
ドラムの音にはこだわりたい
必ずしもリアルな感じでなくてもいいんですがポップソングではドラムの音重要ですよね。シンプルに曲の中でボリュームが大きいですから()。「曲としてまとめる」が現在の僕の課題ではありますが、以前の経験からすると打ち込みがとてもむずかしい。とくに生ドラム風にするには外せないポイントがあるはず。探していたら見つけました。
こちらの動画になります
ポイントは8つです。(最後の3つは動画ではひとまとまりに説明されています)
- 本物のドラマーのように2つの手と2つの足を使う。実際のドラマーが演奏できないパートはプログラムしない。
- リアルなリズムのためにベロシティを変化させる。最も大きな打撃には高いベロシティをほんの少しだけ使う。普通の打撃は100程度、重要性が低いものは70程度。ゴーストノートは50-60程度。
- グルーヴのためにゴーストノートを追加する。16分音符の一部を削除し、残りを静かなゴーストノートとして使う。
- クラッシュは必ずキックドラムと同時に演奏する。充実したインパクトのため。フィルの拍にはキックドラムを使い、時間をとる。
- 手が他のドラムを演奏する時はハイハットを外す。左足のプットペダルでグルーヴのために閉じたハイハットを微妙に追加する。
- MIDIを少しずらしたりベロシティを変化させて、人間らしくする。やりすぎないこと。
- 時間とともにビート全体のテンポをわずかに上げたり下げたりする。リアリズムのため。すべてのスネアを少し早めにドラッグして曲をせわしなくしたり、遅くしてリラックスさせたりする。
- フィルは意識的に各音をプログラムするより、アクセントをつけた音でドラムロールを構築する。
- ドラムロールのフィルで、重要な音に高いベロシティを使ってアクセントをつける。フィルをより複雑で生き生きしたものにする。
- リアルなドラマーが演奏するように考える。すべてを固定的にクオンタイズするのではなく、微妙にバリエーションをつける。
ヒューマナイズのポイントは?
ドラマーが物理的に叩ける音数にすることと、ドラマーの心理を反映したプログラムをすることですね。フィルの叩き方やテンポの微妙な揺れの話は面白いです。ゴーストノートを聴こえるか聞こえないかくらいで入れるというのも参考になります。
アイディアとして考えられるのは?
MIDIデータの数%の値を一曲に渡って変え続けるというのはちょっとしんどいかもしれません。確かEZ Drummerに調整機能があったはずなのでどのぐらい使えるか調べておきますね。
ドラムリプレイサーの利用
僕はまだ持ってませんが、オーディオからドラムのトリガーを検出してデータ化できるアプリがあります。生ドラムのWAVファイルが使えますのでループクラウドやスプライスのループからグルーブを拝借することで打ち込みデータをいい感じにヒューマナイズできるんじゃないでしょうか?実用性からすると現状はXLNaudioのAdditive Triger一択のようですね。
いかがだったでしょうか?
色々工夫の余地があることがわかりました。かつてのように機械的な打ち込みをしないですみそうなのは安心感があります。材料がそろって音にできたら改めて記事にしたいと思います。それではまた次回のブログでお目にかかりましょう。