僕は「出戻り」ボカロP。ながらく作曲・音楽制作を離れていました。がんばって曲をつくっていたのは初音さんが発売された直後の数年ですからざっと一昔前。その後は情報収集も全くしていなかったので(フリーメールにくるデベロッパーのお知らせも完全無視w)今年の夏復帰したら完全に「浦島太郎」。この記事ではそんな僕だからわかる《体感一番変わったこと》をお話しします。そこから今の状況で確実に必要と思われる「プラグイン」をご紹介したいと思います。ちょうどタイムリーにセール中。アフィリじゃありません。純粋におすすめですよ。
この記事でわかること
- 最初におことわり(個人の感想・結論です)
- 「曲の作り方」を大きく変えたものは?
- 10年前画期的だったこと
- いま新しいこと
- 昔の楽器の音・昔の曲のサウンドを使う目的(自分の場合)
- サウンド・曲を拡張する
- 遊んだり発見したり感動したりできるスペース場所を確保
- サウンド自体のスペースもひろげる
僕個人の考えです
いつも言っていますが音楽はどんな楽しみ方をしてもかまわないもの。楽しみかたはひとそれぞれで「正解」などありません。この記事に書くことは僕個人の感想でありあくまで自分が今こうしたいと思っていること。こうすべきとかこうしたほうがいいとか他人に対して指図するような気持ちは全くありません。(いちおうこの記事では理由を説明してプラグインをおすすめはしますがご判断はおまかせします。)なのでもしも読んで不快に思われたかたにはたいへん申し訳なく思います。
ジャッジだけは強気にいきます
ただ僕もボカロP。アマチュアとはいえアーティストの端くれです。アマチュアなのに。そう思われているかたも多いのではないかと思いますがアマチュアであろうとプロであろうと「アーティスト」というのはジャッジができる人(正しいかどうかは別にして)なのです。それはどこかで結論を下さないと永遠に作品が仕上がらないから。もちろんこのブログも「自信」がなければ一行さえも書けません。10年前のボカロP時代に僅かながら評価をいただきましたので特段の根拠はありませんが自分のジャッジについては正しいものとして強気に語っていきたいと思います。
曲の作られかたは大きく変わりました
理由は聞かれかたが変わったからですね。過去の流行を知っているのは基本的に同世代の人に限られていたのがこれまででした。量をたくさん聞くということも一部のプロや好事家に限られていました。ところがサブスクによってだれでも「かたまり」としての楽曲群にアクセスすることができるように。事情通のキュレーターのブログなどがあればベスト。例えば日本のシティポップがブームになったのもサブスクなしには考えられません。その時代の「音楽」のもつ良い雰囲気がムーブメントごと再現される時代になったのだと思います。
10年前のDTMで画期的だったこと
リアルな楽器の音が再生できるようになったことですね。バンドサウンドがPCで再現できるようになりました。ギターやドラム。ストリングス・ホーンなんかの音源も次々に発売されて。今度はどんな楽器が出てくるんだろうとワクワクしていたのを覚えています。その時点で手本としていた音ですから60~90年代の音が中心。各ジャンルの楽器の特長的かつオーセンティックな音ですね。それが現在も受けつがれています。
サブスク後のリファレンス
本物が聞けるようになってノスタルジックな音に対する需要は高まっているはずですがリアルな楽器をシミュレートした音源の数は意外と増えていない印象を受けます。まったく新しいのはMODO BASSくらいでは?。他はだいたい10年前にもあった気がします。リアルな楽器音源は楽器や奏法の知識も必要になってきますから使いこなすのが容易ではありません。価格も気軽に購入できるというものでもないですね。その点では過去の名演そのものがリファレンスとなってくると費用対効果の面で過去の楽器に思い入れの無いユーザーには厳しい部分もあるのかなと感じます。
ループ素材サイトの隆盛
一方でネットの高速化を背景に隆盛になってきているのがループクラウドやスプライスなどのクラウドベースのループ素材サイト。10年前もアシッド用などループ素材そのものものはいろいろありましたがCDROMでの供給。クラウドを利用したサービスはありませんでした。これは新しいですね。サブスクで曲を聞くのと同じようにクラウドサーバーの素材を聞いて自分の曲に取り入れる。おそらくほとんどの人にとってはこちらのほうがとっつきやすいでしょう。奏法や楽器についてくわしく知る必要もありません。必要なのは自分の曲に合うかどうかのジャッジだけです。
昔の楽器の音・昔の曲のサウンド
音源を使うのは自分にとっての新しさや発見があるときですね。もっともらしい楽曲にするために使うのは自分はもう十分やったのでいい、という気持ちがあります。たとえバーチャルであったとしてのバンドの個性は追求しないとつまらない。あくまでこれは僕個人の考えですが、ループ素材についてもまったく同じ。耳慣れたものにして「クオリティ」や「説得力」を高めたとしてもたぶんそのことでは楽しくはならないはず。ノスタルジックな音をノスタルジックだからという理由で使うのは少々もったいない。逆にどんな腕前でも自分で演奏すれば今現在の自分の音にはなりますからそのほうが楽しい可能性があります。なんにせよ驚きや感動の要素が曲作りには必要だと僕は考えます。
サウンドを拡張する(ハーモニー)
音を使って遊びたい。どんな風にきこえるのか「実験」したい。そんな気持ちが僕にはあります。スケーラーでハーモニーを考えるということには楽曲のなかにメロディが遊ぶスペースを確保するという意味合いがあります。
サウンドを拡張する(音圧)
同じように聴感をコントロールすることで、楽曲のスペースを広くしてくれるアプリがあります。今回おすすめとしてご紹介するのはこちら。AIによって自動化されている・ストリーミング楽曲をお手本にできるところが10年前に比べて格段に新しい点です。スマホでの視聴がメインになりましたので音圧競争から聴感のエンハンスが大きな流れ。専門的になりますがツールとしてはコンプレッサーからサチュレーターヘのシフトですね。
【DTM】サチュレーションを使って音圧を上げるMIX術 | mizonote (mizonote-m.com)
そのへんもふくめて()僕のおすすめはこちらのプラグインです。AIでお手軽なのが魅力的。
Ozone10 Elements
https://www.pluginboutique.com/products/10016
かっこいいコードプログレッションの作例では第2回を除き僕もこの上位版を使わせていただいています。ループ素材にも適用できることを考えれば、楽器の音源を購入するより優先度は高いと思います。まずはトライアル版でのお試しをおすすめします。スマホで再生したときの聞こえ方で特に満足度は高いと思います。
もうちょっと遊んでいきましょう
具体的な曲のイメージまではもう少しですね。シンセとコードプログレッションでもうすこし遊んでいきましょう。それではまた。