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かっこいいコードプログレッションを聞いてみよう (第1回)専用アプリの実力を試す

コード進行。かっこいいパターン集のような書籍があって僕も以前何冊か買いました。コードの読み方や記述の仕方。ベーシックな進行パターンなど参考になります。ただ実際に作曲に活かすとなるとけっこう「ワンパターンになりがち」という悩みがありました。これまでこのブログではあまり積極的にコード進行について説明するようなことはしてきませんでした。それはコードを用いた作曲について自分自身こうしたらいいという「着地点が見えていなかった」から。

今回表題にもある「スケーラー」というツールを導入したのですがそのことによってちょっと心境の変化が生じました。

「正解と思える着地点は見えていなくてもよいのではないか?」

「説明の積み上げも大事だけれど、どのぐらいの仕上がりにするのか最終の作品のイメージを持つことも同じかそれ以上に大事」

これだけだとちょっと抽象的でわかりにくいですね。具体的にスケーラーがどんな機能を持っているのかご説明しながら僕のこれからの楽曲製作の「おおまかな方針」についてお話できたらと思います。このブログはみなさんの音感をよくするお手伝いをするブログ。でもそのバックボーンはボカロPとしての僕の作曲活動にあります。みなさんが音感をよくした後に見える景色がどんなものになるか少しお話しできたらと思います。

この記事でわかること

  • プラグインScaler2とは?
  • スケーラーの良いところ
  • 楽曲制作のふたつの方向
  • 目的はひとつなので「両方向に進む」のが理想
  • 無限の可能性はひとつの形に
  • 有限の素材から無限の可能性

Scaler2 (スケーラー・ツー)とは

これまでピアノの白鍵を中心に音階とダイアトニックコードの話をしてきました。音階によってコードがつくられ、そのコードの上をメロディがたどるということで、両者は不可分あるいは実質同じものということをなんとなく感じていただいていたことと思います。音階は白鍵だけでつくられるものではなく様々なものが存在します。だとするならそれぞれに「コードのセットがある」ということはご想像いただけるのではないでしょうか。実際そのとおりなのですが耳慣れない音階やコードのセットは使いこなすのがむずかしい。現実にはおさえることすらおぼつかないですよね。このさまざまな音階ごとのコードのセットを教えてくれるというのがスケーラーの最もベーシックな機能。もちろん表示するだけでなくゆび一本でならすことができますが「演奏」についての話はあとでまとめます。

コードに色付け

たとえばダイアトニックコードのように音階そのままのコードはよく言えば素直。ただ曲の中で使うと響きが物足りなく感じるときがあります。もう少し色彩感が欲しいというそんな場面。スケーラーは代わりとなるコードの候補を教えてくれます。その中からよさげなものをジャッジすることで簡単に曲のグレードをアップさせることができます。これが二つ目。

大人のピアノにふさわしい

ここまではiOSのアプリなどでもあったいわば「普通」の機能。スケーラーが作曲を目的に「よく考えられた」プラグインだという事がわかってくるのはこの辺りから。たぶん最もよく使われるのがこの機能。スケーラーには曲に用いられている音階(スケール)とそれに基づくコードを曲のWAVから判別する機能があります。もちろんMIDIの曲データでも可。聞き取った曲を基本コードのとその曲で使っているコードの両方に解析してくれる。つまり聞いた曲のコードの「わからない」がなくなるということでまさに大人のピアノにはうってつけ。コードは一つ一つが独立してマッピングされますからピックアップや並べ替えが自由。ここまでで説明した「基本のコード」や「色付けされたコード」を適宜混ぜることも可能ですから元ネタから「どこをどのぐらい」引用するかの匙加減も自由自在に「オリ曲」の進行がつくれてしまいます。ワオ!

コードの並びを「曲」に変えるマジック

ただしここまでだと、どのコードを使うかが決まっているだけでまだ「曲」にはなっていません。曲にするためにはコードをただ並べただけではだめ。リズムにのってタイミングよくコードチェンジしていく必要があります。スケーラーはここもよく考えられています。8ずつパッドに張り付けたコードは指一本でならせるようになります。7つまでつくれるパターンの切り替えも指一本。つまり8×7=56ものコードを自在に切り替えて鳴らすことができます。一曲の中で使うコード数としては十分ですね。そしてその指一本の演奏をDAWのトラックに記録できます。これで完全に「曲」になりました。指一本の記録では心もとない?もちろん和音として発音されたMIDIデータをキャプチャーすることもできます。そのままDAWに張り付ければ実音データが即完成。VST/AUシンセで鳴らすことができます。安心ですね。

ジャンルごとのおすすめ

以上説明しただけでも「コードからの作曲がやりやすい」を第一にスケーラーが作られていることがお分かりいただけたと思います。むずかしい操作はなにもありません。あなたがすることは「ジャッジ」だけ。よさそうなコードを選んでパッドにはりつけ。よさそうな順番でそれをタイミンクよくならすことだけです。あらかじめなにもプランを立てずにうまくいったところを曲にしていくというやりかたも全然あり。ここまでは曲データをよそから持ってくるという話でしたが、スケーラー自体にもおすすめのコードパターンがジャンルごとにセットされています。コードをセットしてからの使い方はここまでご説明したのとまったく同じ。

この記事で聞いていただくのは

80s1というコードセット。いろんなパターンが収録されているなかちょっと聞いてカッコよかったのがこちらです。メロディアスなポップスに合いそうなコード進行。元のキーはGbでスタートしていました。わかりやすくCスタートに移調したものがこれ。でも全然わかりやすくない。すくなくとも僕たちが「自然に」思いつくことはあり得ないコードパターンだということは一目瞭然ですね。でもなにも気にする必要がないんです。要はカッコイイかどうかだけ。できた曲のkeyもGですから何かがまちがっているはずですが気にせず先に進みましょう。

80s1その1前半部分

80s1その2後半部分(重なってるところあり)

これをこんなふうにパターン1パターン2にはりつけることができます。これで何ができるか?というと指一本でMIDIキーボードでひけるようになるんです。

例えばこんなふうにひいてみました。先頭から順番どおりですがリズムがついています。こちらは実音データをキャプチャしてDAWに張り付けたもの。Notion Mobileで楽譜用に加工して表示しました。たぶん楽譜の書き方は間違っていると思いますが()ともかく音を聞いてみてください。

音もNotion Mobileで出しています。くわしくはこちらの記事にあります。

いい感じですよね。100%偶然です。さてこれにメロをつけてみました。知声さんが爆音で熱唱しますので音量注意でおねがいします。

知声さんについてはこちらの記事にまとめがあります。

つくるだけなら理論はまったく関係がない

いいことなのか悪いことなのかこういうやり方でできちゃいましたね。曲が。しかも明らかにこれまでつくったのより自分比いいかんじ。ここまでいい進行ができていればすてきなメロディも見えてきます。

ジャッジの能力を高める

もちろん「理解するため」の努力をすることはいいことなのですがそれに囚われるのがはたしてよいことなのか?音感をよくするためにはトレーニングよりよい歌をたのしく聞いておぼえることなのですが、それとおなじことが作曲にも言えないだろうかと感じます。自分の理解では到達しえないところがある。生み出せないものがある。それを受け入れた時になにより驚きと感動をもって音楽を楽しく聞くことができるのでは?と思います。作曲をするあなたが聞く人に伝えるのもまた感動なわけですからあなた自身がそれを感じていないことにはスタートラインにすら立てません。作曲するならよい音楽を聴きましょう。どんどん借りましょう。「自分の個性がなくなってしまう」と恐れる必要はありません。そうしていてもいやおうなく顔を出してくるものこそあなたの本当の個性だからです。

有限の資源

かつてスタジオに入ったミュージシャンは無限の可能性を持っていたわけですね。その可能性は収斂してとてつもなく高い山になってその形が残っている。なかには文字どおり命をけずるようにしてつくられたものもあるでしょう。いろいろな理由によってそれほど高い山にならなかったものも。でもそれだって「かけがえがない」ことにはかわりがありません。僕たちがストリーミングで聞いているのはそんなふうに矢つき刀折れたミュージシャンたちのレガシーなわけです。そして僕たち自身だって無限に聴いて回ることはできない。僕たちの素材としても「有限」なんです。コードパターンだってパターンとしてみればきっと数は有限でしょう。

無限のループ

でもそれをつかってできることは僕たちがDAWに向かうその瞬間は無限にあります。あえて自分からその範囲をせばめて可能性から有限のものにしてしまう。そんな必要はないと思うんです。自分の存在もふくめ有限な材料からなにかつくろうと試みることが無限に「楽しい」瞬間ですよね。ざっくりと図にしましたが僕はこんなふうにやっていこうと思っています。いまの環境を利用して「両側」からやっていかないときっと面白いものにはならないですね。

作った人の感動

音感がよくなるとよりよく音楽を自分の頭の中で再生できるようになる。するとそれは作った人の感動に近づくことになります。作った人の幸福があなたの幸福としてあなたの中で再生される。世界中の民族が音楽を持っているのには僕は人間にとって本質的な理由があるだろうと考えています。音感のよくなったあなたはきっと今まで以上に音楽から無限の喜びを得ることができるようになるに違いありません。

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そのひとなりの楽しみが味わえること以上に大切なことはありません。音楽だってプロではないアマチュアなりの楽しみ方があっていいはず。ピアノだって誰もが演奏家を目指さなくてももっと楽しくひけるはず。このブログも作曲も全ては自分の楽しみのためにやっていることです。でも自分が楽しんでいないことはきっと相手にも伝わらない。僕の見つけたちょっとしたコツや知識がみなさんの楽しみにつながることを心から願っています。

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