世界観が出来上がっていればすべて自由に作れる。これは今後の話とかではなくて、今もうそうなっているということなんです。素晴らしい作品を見つけたのでご紹介します。
この記事でわかること
- フルCGMVの2024の到達点
- 動画生成AIの新機能で主人公が設定できる
好ましい世界観を映像化
「好き」がつまった作品です。さっそく作品をどうぞ。
どうです?これ実写じゃないって、凄くないですか? ひとり実写の人物が混ざっていたらそれはそれでめっちゃ面白いですが。「好きな物」にあふれている空間はとても居心地がいいですね。都会生活や文化的な生活へのあこがれを刺激されました。もちろん大切なパートナーとの暖かい時間もですね。
動画生成AIの新機能
ぼくのアカウントではまだ使えないみたいですが動画生成AIのKlingにはこんな機能が搭載されるようです。10秒ほどの自分の動画20本があれば、1時間ほどの学習でモデルを作成して、画面の中に登場することができるとのこと。いや~めっちゃ面白いですね。険しい顔がデフォなのに笑ってしまいます。
作品の本質
ひろく音楽・MV・アニメ・映画とひとくくり「作品」として考えると、作品が描くのは感情ですが、これは原理としては人間が、作品と現実を区別できないために可能になります。つまり作品は虚構でも視聴者にリアルとかわらない感情をおこさせる可能性を持っています。なので、最初の一歩としては、どんな感情でもそれを起こすことができれば「成功」(唯一例外の感情は自分にとって不要・つまらない・見たくないですが()根本的なミスマッチが生じるのはごく普通のことで防ぎようがありません)。それが作者の意図した感情に近ければベター。それは作者が味わってほしかった感情(してほしかった共感)だからです。そして、その感情が広く求められていればグッド。クリエイターとして商業的にも成功するという順序ですね。
感情を具体化する
ここで問題になるのが、ぼくたちは、人間の感情についても、感情をよびさます事・モノについても、ほとんどなにも知らないという事実です。映像作品ならすべていったん目に見えるもので表現する必要があります。AI画像生成に手伝ってもらうにしても、事・モノの名前は知っていないとスタートすらできません。という訳で結局必要なものは描きたいものについての「知識」です。「それは何というのか?」から始めるしかありません。
台本から映像作品
Sunoが歌詞から曲をつくるように、来年には台本からストーリー+映像をつくるドラマ・映画製作用AIが誰でも使えるかたちで登場するでしょう。台本さえしっかりしたものが書ければ、見て楽しめる自分だけの映像作品ができるのもすぐ。ただそれを「ありきたりでない」面白さ、個性あふれる作品にするのはあなた(の知識)であることには変わりありません。Sunoで経験済みですが、最終的に具現化できることを前提に自分の描きたい世界観を掘り下げていくのはかなり面白い体験です。
どんなコンセプトも可能
予算にしばられずどんな映像も可能になると思いますので、奇想天外なコンセプトもOK。解説動画ならすでに面白いものが登場しています。
いかがだったでしょうか?
サーバーの奥に眠る。誰にも見せることを意図していない本人専用の娯楽作品。今でいう日記ブログのように、そうしたものが大量に生みだされる時代がやってきそうです。これは、作品のパーソナル化(オンデマンド化)と表裏一体で進みそうです。作品のプラットフォームは同じでも、演じるヒーロー・ヒロインや起きる出来事は、見る人によって、より感情に訴えかけるように微妙に変わる。近い未来のネット配信映画はそれが当たり前になっているかもしれません。その場合でもAIは本当の意味での知能をもっているわけではないので、できるのは確率的なつじつま合わせだけ。もとになるストーリーはしっかり作り上げる必要があります。AIの登場によって、つじつま合わせだけでかなりの部分上手く行ってしまうのが人間の営みということが明らかになりつつある今日この頃()ではありますが。よりよいものになるかどうかは、自分が真の知能の役割を全うできるか?にかかってきますね。