みなさんにご紹介したダイアトニックコードレシピ見ていただきましたでしょうか?ちょっとボリュームがありますが()、こちらはもちろん自分でも練習するためにつくったもの。自身が必要でないようなものを僕がみなさんにおすすめすることはありません。少しずつですがYAMAHA PSS A50でひいています。そうしていたら新しい気づきがありました。この記事でぜひ共有させていただきたいと思います。ちょっとした「感覚」の話ですので気楽にお付き合いください。でもたぶんとても本質的で重要なことだと思います。
この記事でわかること
- 自分におきた変化「感覚」的なこと
- うたいながらひきましょうと言ってきましたが
- 実は欠けていたポイント
ちょっとお伝えしておきたいこと
お気づきのかたもいらっしゃると思いますが僕たちの人生の先輩でいらっしゃるようなかたがたにむけての記事の連載を始めました。ピアノをこれからはじめたいというひとに「中級まで10年」というのは時間がかかりすぎです。すぐひけてたのしめる「みつる式タッチタイピングピアノ」からはじめていただくのがよいのではないかと思いたちました。家族を見ても年齢の影響は目に出ますので大きな文字で分かりやすい表現にリライトしようと思っています。もちろん簡潔でわかりやすいのは望ましいことですからこれまでの読者のみなさまもユニバーサルにご利用いただければと思います。
さて今回の変化は?
購入したPSS A50(ヤマハのミニキーボード)ですが音に特徴があります。ピアノがクリアでとても良い音。いかにも記憶のなかにある「ザ・ピアノ」という感じの音なのです。これをつかって左手のコードをおさえようとしていたとき、階名を頭の中に思い浮かべてこれからひく鍵盤の形をながめたときに頭の中でその鍵盤のピアノの音が鳴ったのです。たしかlTrfのl でした。lTrfなに?と思われたかた。くわしくはこちらの記事をご覧ください。
《永久保存版》みつる式超かんたんコードネームでおぼえるダイアトニックコード12key完全攻略レシピ│みつるの音感がよくなるブログ (4fingermusic.com)
いったいどういう事なのか?
現象としてはこれだけのこと。「感覚」と言えば「感覚」の話。でも僕にはピンとくるものがありました。もしかしたら今までさんざん「歌いながらひきましょう」とか「階名を聞けば自動化されて指が動く」とか言っておきながら重要な点に気づけていなかったのかもしれない。それは「音そのものではなく記号で考えていた」ということなのです。
頭の中にないものはひけない
そのようにブログのはじめのほうでいちどお伝えしたことがありました。ひくのは頭にはいっている曲。だから暗譜は必須。でも「楽譜を見ながら」はかならずしも必要なし。でも僕がそのとき「記憶」でイメージしていたのはDo Re Mi の「文字」でした。譜面から発想がスタートしていたからです。わからない音符をなんとかしたい。しかし階名だって文字であることにかわりません。lTrfも文字。鍵盤をひいて音が出てはじめて音を感じていたに過ぎなかったのではないか?そういう反省があります。譜面をなくそうとしていながら「音が聞こえてこない」という欠点を引き継いでしまっていました。問題なところを本当にクリアしたいと思ったら考え方自体を見直さなければいけないですね。今回の例で言えば「音は文字で書ける」という考えかたです。
もしも自分の中にまったく音がなかったら
「楽器に音を出してもらって→それを聞いて→音を認識する」。この流れですが、確かに最初の入り口はこれが普通かもしれません。たとえば音を出すこと自体がむずかしい楽器の場合。初心者は演奏技術といっしょに楽器の音を手探りで覚えていくことになると思います。ただ考えてみていただきたいのですが、これはピアノにもあてはまるでしょうか。そして自分の中に音がないというのも本当のことでしょうか。
「自分の中に音がない」はむしろあり得ない
ピアノの音は言うまでもなくポピュラー音楽の要。音を聞いたことのないひとはいません。そして「音の工業規格」をいちばん忠実に反映している音色でもあります。なので私たちが普通に商業的な音楽を耳にしながら暮らしてきてピアノの音を「聞いた経験がなく」したがって「覚えていない」ということのほうがおそらくあり得ません。「なにもわからない」というのは音に関してはピアノにはあてはまらないことがわかります。さらにピアノはだれでも音が出せます。必要なのは正しい鍵盤をおすことだけ。音がわかりさえすれば「ひける」ようになるまでのハードルは最も低い部類の楽器と言っていいのではないでしょうか。「初心者だから」というのはピアノには無用なマインドブロックだと思います。
音感をよくするためには?
音感とは音の記憶でした。音感が良いとは音の記憶をスムースに取り出せること。だとしたら音感が良い状態にするためには音を記憶する・音を思い出すということを繰り返せばよいことになります。これはまさに絶対音感を物心ついてから身に着けた人たちがやっていたことでした。それでは僕たちはどんなことをすればいいでしょうか。
「今までどおり」にひと手間加えます
メロディや最近お話しているコードに対して、取り組みかたそのものは変える必要がないのは明らかです。Do Re Mi階名やDmstの略記で認識するというのはこれまでどおり。なぜならそれ以外にうまくいく方法はさしあたり見当たりませんから。ただそこにひとつ加えてほしい、加えるべきことというのを今回発見した気がするのです。
慣れてきたらやればOKです
いまの僕は「みつる式」が板についてきて無意識に指が動かせる状態。「音」を意識する余裕が生まれたという感じがあります。ただしこれはあくまで右手の話。左手のようにまだ思うように動かせない、音も思い浮かばない()という状態であればムリは禁物です。まずは繰り返し指を動かしながら音を何回も聞きましょう。音を覚えたらそのうち自然に次の段階に進めると思います。
鍵盤を押しこむまえにすること
前置きがながくなりました。さて「どんなことをするか」ですが、この鍵盤がたとえばr(Re)だと思って押し込もうする瞬間がありますよね。メロディなら「みつる式」なので指は自動的に動くと思います。でもいままで説明していたように「なにも考えずに」ではなく。そのひく一瞬前に「音」を思い浮かべつつ押しこむようにしてほしいのです。一瞬後に答え合わせがされますが重要なのは自分の中に音が「先行」してあること。演奏は自分の中にある「音」を歌うかわりに楽器で表現しているだけですから出発点はあくまで「自分の思っている音」。楽器の教えてくれた音ではありません。
無限逆音あてゲーム
音感アップの アプリにある「音あてゲーム」。音を聞いてからそれにあっている正解の鍵盤をタップします。ちょうどこの「音あてゲーム」の逆になります。自分が演奏するすべての音についてさきに答え(階名)を教えてもらっておいて音をイメージするということをやっていきます。順番が逆ですが音と音の名前を結びつけるところはゲームアプリと同じ。しかも曲が続く限り出題も無限に続きます。音感がよくならないはずはありませんね。
実現できたら
鍵盤に指を乗せた時にそれを押し込む前にその出る音を思い出す(思い浮かべてみる・想像する)だけ。シンプルですよね。最初は時間がかかるかも知れませんが全部そうする必要もありません。一部できるところだけ。たとえばフレーズの歌い出しだけでもやれば確実に音感がよくなると思います。指が鍵盤に触れて音が出るまでのごく短い時間で演奏しながらリアルタイムに音を感じ取ることができたとしたら「自在に演奏すること」は手の届くところにきているのではないでしょうか?すくなくとも鍵盤について「わからない」はなくなります。
もう少しつづけましょう
左手が以前の右手の状態にありますから()左手を観察しつつもうすこしつづけてみましょう。僕は自分の音感が確実によくなっているのを感じています。また進展がありましたらご報告させていただきます。