このブログではコードは瞬時に考えずにひきたい、という考えから、手クセでおさえられるように左手に「付けて」きました。幸い12keyでダイアトニックコードは手についています。おそらく、ポップスをひくだけなら、かなり使えるところまできていて、あとはセカンダリードミナントとその変化形をてにつけていくだけ、という話は最近もさせていただきました()。基本的にはもう新たな「音の呼び方」を導入する必要はなく、このまま、名曲の耳コピや実作に進んだ方がいいですね。曲を把握するにはもう十分下地が整ったからです。なので、今回の話は余談として聞いてもらっても構いません。
一方、個人的には、マイナースケールの呼び方は、主音をメジャースケールと共通のDoにすることに合理性を感じています。基準はDoだけになりますので、これまで覚えたすべてのことがそのまま音感の強化に活かせるからです。そこで、今回はすでにおさえかたが身についているEbのメジャーダイアトニックをつかって、Cmのマイナースケールのダイアトニックでの呼び方を試したいと思います。
この記事でわかること
- 平行調の考え方
- マイナースケールのダイアトニックコードとその呼び方
前提になっていること
他の手段がないので、以下に譜面で示しましたが、実際にするのは鍵盤をおさえることです。今回もアプリ上で実際に鍵盤をおさえて、譜面を作りました。なので、譜面をみて複雑そう、と思わないでください。表示されているのは鍵盤をおさえた結果です。順々にやっていくと、鍵盤をおさえるほうは、譜面からおさえかたの情報を読み取ろうとするより、ずっとラクにできるようになります。すくなくともぼくの場合おさえかたを身につけるのに譜面は必要ありませんでした。今回は前提になっているのはEbでのメジャーダイアトニックのおさえ方。これができるようになっていたので、ぼくもこの記事に気軽にチャレンジできました。前提になっているのは、
1)Ebキーでのダイアトニックのおさえかた。sLdm lTrf stDm fldR strM Fldm Strf
2)Cmキーのマイナースケールのよびかた drmefsleted
このふたつを合体させると、Cmキーでのマイナースケールのダイアトニックコードの呼び方がわかる、というしくみです。
平行調の考え方
なぜ、Ebが出てきたの?と思われると思いますが、CmスケールとEbメジャースケールはつかっている音が同じだからです。だから、Ebのおさえかたがそのまま使えます。メジャースケールのlaから音階を始めたものがマイナースケール。EbのlaはCの音。逆にCからltdと鳴らすとdoはEb、こうした関係を平行調と言います。あとで譜面でしめしますが、黒鍵を使わない音階で言えば、CとAmが平行調の関係です。
結論は?
teDmes dRfle terMes ledmeF terfS Ledmes Terfle です。まだ全く見慣れませんが()、メジャースケールのダイアトニックコードも最初はそうだったことを思い出します。要するに見た回数の問題ですね。
CmとEbの関係を譜面に示します。先にあるのはEb(のおさえ方)です。見慣れたstDm fldR strM Fldm Strf sLdm lTrfがありますね。
AmとCの関係も同様です。
実用的な意味
マイナースケールも、譜面の下段のほうで音はちゃんと出せている。だから、音を把握するだけなら、メジャースケールのままで押し切って、とくに上段の読み方を使う必要はない。これが、冒頭で申し上げた内容です。ただし、厳密に音感ということを考えた場合、私たちがこれまで12音をとらえる基準にしてきたのは、doでした。laを基準にとらえているわけではないので、この、laを主音としたマイナースケールは、いわば、メジャーの応用としてマイナーをとらえる考え方と言えるのではないでしょうか?これに対して、音感の基準になるものはあくまでdoしかないとすると、譜面の上段のように、マイナースケールの主音をdoにして考えるほうが、話がシンプルになることも確かです。なぜなら、基準音を読み替えることなく、これまで通りで直接音を把握できるからです。その有効性を実感するのはこれからだと思いますが、曲中の部分的なマイナーへの転調に動じることなく()対応できるのが最初のメリットになりそうですね。とくにメジャーとマイナーがあいまいで、その間を行き来するような曲では活躍しそうな予感がします。
いかがだったでしょうか?
今回は少し万人向けではない内容だったかもしれません。マスターしようとは意気込まずに、全部のことがシンプルに説明されている、と感じていただければ幸いです。複雑なのはもっぱら譜面だけですね()。それではまた次回のブログでお目にかかりましょう。
<参考記事>
マイナーに変化するところだけ変えればOK(変化したところだけ指をずらす)という主旨の記事です。おさえかたを新たに考えない今回のほうが「左手のコードのひきかた」という点ではシンプルです。
セカンダリードミナント変化形の譜面はこちらです