前回その6ではCAGEDシステムのスリーコードを紹介しました。ただ、ごめんなさい。音はバーチャルギターなので、僕自身も実際にギターでおさえようとしたらまったくムリでした()。もともとオープンコードは3か所しかおさえないギター・コードです。それがいきなり6か所になるわけですから、ムリ。Fコードが関門になるというのもまさににCAGEDシステムで最初に出現する『フル』Eフォームだからですね。Fがおさえられなければ、そのあとの『フル』A D G Cもむずかしいでしょう。どうしたらいいでしょうか?
この記事でわかること
- コード・ブックはおさえられない
- ギターをひくのをあきらめる?
- できないことのことを考えるのは意味がない
- ひける方法を考えていきます
なぜギターの解説?
あらためて考えてみたんですが、なぜ自分がギターが「ひけるようになる」ことに強いこだわりを持っているかその理由を思い出したので書いておきます。
忘れられない光景
昔とある地方都市に住んでいたことがあって、懐かしくもほろ苦い思い出なんですが、その時にゴミ収集に間に合わず、自分の家の分を焼却場まで直接もっていったことがあるんです。市民ウェルカムの焼却場だったので、収集トラックに紛れてクルマで施設の中まで入りました。地方都市とはいっても数十万の人口をかかえる町にひとつの焼却場ですから施設は巨大なもの。収集車が入るところは大きな工場のようなフロアになっていて、その奥の床がなくなっているところが燃えるゴミの投入口です。縦横数十メートルあって、そこにバックで近づいた収集車が、作業員さんに誘導されながら集めてきたごみを、荷台ごと傾けて投入していくんです。僕はもちろんクルマはすみっこに止めさせてもらって、自分で運んで作業員さんにゴミ袋を手渡しました。穴に近づいて放り込むようなことはもちろん危険なので素人にはさせてもらえません。ただ、そのときにちらっと大量のゴミが投入された投入口の奈落の底が目に入ったんですね。
そこにあったのは
もうおわかりだともいますが、大量のごみの山にのっていたのはオレンジ色に輝いているレスポールタイプのギターでした。僕にはまったくの新品に見えました。まだ自分がボカロPになる前の話ですが、捨てた人の絶望が深く心に刺さりました。
できないことをかんがえると
ピアノと同様に、ギターはだれでも正しい音が出せる楽器ですから(だから世界中で人気があります)音を出せる楽しさに目を向けていればこうはならなかったはず。当時は分かりませんでしたが、いま考えてみると、ひけないことばかりを考えて次第にギターが目障りになったのではないかと想像できます。できないことを考えるのは意味がないですよね。どんなに小さなことでも自分にできることを楽しめれば十分ではないでしょうか?
コードブックの通りにはおさえられなくても
もちろんそのほかの事情があったのかもしれません。でも持っていさえすればいつか意味が分かってひけるようになるのが楽器のいいところ。音の原理は未来永劫変わらないからです。そして、チュートリアル動画のようにひけなくても、コードブックの通りにコードがおさえられなくても、全く問題ありません。音の意味がわかってくれば、自分に都合のいいようにいくらでも組み替えることができます。手の小さい自分にできることが自分にとってのすべて。そう割り切ってそれを大事にしましょう。ルールの通りできないからといって卑下する必要はまったくありません。音楽を楽しむのに万人にとっての正解などないからです。正解は自分のためだけにあるものです。
小さな手のひとのために
僕たちは子供用の3弦ギターですでに学んでいますので、6弦ギターにも同じことを適用すればいいでしょう。ひきかたはこのブログで引き続き考えていきたいと思います。
参考リンク
おまけ
記事とは関係ありません()。インスタグラムで見かけた素敵なコード進行を耳コピしました(鍵盤をひいている映像があったのでラクでした())。バイオリンのメロディをつけてみました。よろしければお聞きください。