完全に理解しました()。さらにうれしいことに指板の音名も無理やり覚えなくてすむことがわかりました。並び順にはルールがあるからです。CAGEDシステムとあわせて今回をそれをご説明します。やってみないと「腑におちない」と思いますので、みなさんがひいて楽しめる3コードの指板図を作りました。(もちろん最初は自分のために作ったものですが())。これを楽しくひいているとCAGEDシステムがなんなのかつかめてくると思います。それでは直感でわかる解説をはじめましょう。みなさんにもきっとわかりますのでお付き合いください。
この記事でわかること
- スリーコードをひいていこう!
- CAGEDシステムとはなんなのか?
- ルートの順番
- どこからでもコードが弾ける
- 指板にも謎は無くなった
CAGEDシステムが扱うのは
とりあえずは全部メジャーコードなんです。そこでメジャーだけで作れるスリーコードの曲の出番です。例えばd-f-s-d(ⅠーⅣーⅤーⅠ)みたいな進行の曲ですね。
まずはジャカジャカひいてみちゃってください
こんなふうに演奏できます。コードはA-D-E-Aです
さてこれを指板図に示したのがこちらです。ギターを持っている方はひいてみてください。コード進行は真ん中・右・左・真ん中の順番です。
続きの指板図を示します。今度はコードはD-G-A-Dです。
どうなっているのか?
この表を見てみてください。一番上の欄がコードネーム(=ルート音)です。
こんなふうに弦を一段上に上がることによって3コードの中身もずれていきます。最初dのコードだったAコードは次はsのコードの役割をしています。同じように最初fのコードだったDコードは次はdのコードの役割をしています。ルート音が移動することで音階が変わり、コードの役割も変わりました。
E | A | D | G |
s(Ⅴ) | d(Ⅰ) | f(Ⅳ) | |
s(Ⅴ) | d(Ⅰ) | f(Ⅳ) |
もう少しスリーコードを続けましょう
もう少しこの調子で続けます。今度はG-C-D-Gになります。
さらにスリーコードを続けます。今度はC-F-G-Cになります。
ここまでを表にまとめるとこうなります。
E | A | D | G | C | F |
s(Ⅴ) | d(Ⅰ) | f(Ⅳ) | |||
s(Ⅴ) | d(Ⅰ) | f(Ⅳ) | |||
s(Ⅴ) | d(Ⅰ) | f(Ⅳ) | |||
s(Ⅴ) | d(Ⅰ) | f(Ⅳ) |
ルート音の移動
今までのルート音の移動を振り返ってみましょう。ルート音の位置(オレンジに色をつけたところです)に着目します。
Eでは6弦 Aでは5弦 Dでは4弦 Gでは3弦 Cでは一フレット右にずれて2弦 Fではそのまま下に降りて6弦です。
ここまでで何かが一巡したのですがわかりますか?そうですルートのある弦が6弦に戻ってきました。そしてもう一つ一巡しているものがあります。指板図を確かめてください。EとFはコードの押さえ方(コードフォーム)が一緒です。
このあと具体的にみていきますが、ルートのある弦が同じならコードフォームも同じです。つまりCAGEDシステムとは「2弦ルート+5弦ルート+3弦ルート+6弦ルート+4弦ルートの5つのコードフォームを使うシステム」といえます。単に「5フォームシステム」といってもいいですね。
コードフォームの現れる順番
3コードの曲で見たように、fが次のdになって次の曲に進んでいくとき、使う弦の順番は決まっています。今見たように654326弦の順になります。したがって6弦ルート=Eフォーム 5弦ルート=Aフォーム 4弦ルート=Dフォーム 3弦ルート=Gフォーム 2弦ルート=Cフォーム は常に変わりません。このEADGCEで一巡します。
ルートの順番
サークルオブフィフスという音の進みやすい順番を表した円があります。
(画像はスタワンのコードセレクターから拝借しました)
今の音階のsが次の音階のdになるというものですが。この順番だとルートはC G D A E B F#\Gb Db Ab Eb Bb Fの順に進みます。ピアノだとこの順番が都合がいい。drmfとsltdは音の間隔が同じですし、左手で5度(例えばdとsの間隔。ギターでいうパワーコード)を同時にひいて和音を作ることが多いからです。これまで僕はこのブログで全てこの順番で説明してきました。(サークルオブフィフスに馴染みのない方はいったん聞き流してください。最後に参考記事をご紹介します。)
ギターの場合は
しかしギターは3コードをひいていただいてわかるとおり明らかにルートがフレットを垂直に動く4度進行が都合がいい。でも安心してください。ピアノのサークルを方向を変えて進むとそのままギターのサークルになります。これはdrmの音階の中で4度上と5度下は同じ音のために起きることです。ピアノもギターも同じ円でいいんです。どちらの方向に読んでいくかだけの違いですね。
ギターのルートの順番
反時計回りに図をみてください。改めてギターの4度進行のルートの順を書くとE A D G C F Bb Eb Ab Db Gb/F# B Eの順になります。12音ありますから、13番目で一巡します。
CAGEDシステムとは?
つまりこの12音と5コードフォームの組み合わせです。12×5=60あります。その順番とルートを指板図に示しました。ギターのサークルの順番になっていることをお確かめください。
CAGEDシステムは指板上のどの音からでもそれをルートとしたコードが作れるシステムです。1弦は6弦と同じ音なので省くことができます。さらに13フレットからは繰り返しと考えると60個で指板が覆い尽くされていることがわかると思います。もちろんコードはメジャーコードだけではありませんが、5種類のメジャーコードフォームに対してどこに手を加えれば目的のコードになるかさえ知っていれば、コードフォーム(修正版)×ルートで同じように60個のコードが自在にひけることになります。ルートだけでなくコードフォームでも指板を覆い尽くせる。CAGEDシステムはとても有効なシステムだと思います。
3コードに戻ります
話が長くなりましたので3コードに戻ります。二回目のDまで指板図を作りました。あとは皆さんで続きをトライしてみてください。12フレットに到達するまで挑戦してみてください。音は1巡目まで指板図の上に貼ってあります。
いかがだったでしょうか?
長年コードブックは役に立たないと思っていましたが、ギターに関してはそんなことなさそうです。ルートの同じコードが集められているのはCAGEDというメジャーコードのフォームからスタートするシステムを使うこと考えれば合理的です。どこが変化しているか?が分かればいいからです。そして大きな収穫はCAGEDのルートの移動を通じて指板の謎が無くなったということですね!覚え方を覚える前に、仕組みで説明できないか考える方が労力が少なくてすみます。サークルオブフィフスの話がピンとこないと感じる方もいらっしゃると思いますが、drmの音階とあわせて音楽のどこを見ても出てくる基本の仕組みです。なぜかというと、サークルオブフィフスは「音の進みやすい方向」を表しているからで、あらゆる曲がその仕組みに従っているからです。なのでまだの方はそれから攻略するのがいいと思います。参考記事のリンクをおつけします。と、言いながら短調は全然攻略していない僕ですが、初心者のみなさんと足並みをそろえて<使える知識>を身につけていきたいと思います。また次回のブログでお目にかかりましょう。
<参考記事はこちらです>
こちらも是非みてください。サークル通りに一周しています。
ギターを見たあとだとピアノって大したことをしてなくても異様に複雑に見えますよね()。記事を読み返してそう思いました。ギターを選ばれた皆さんは賢明です。