たとえばギターは3つのコードをおぼえるだけでそれを伴奏にしてたくさんの曲が「歌ってひける」じゃないですか?そういう音楽の「たのしみ」かた。僕はすばらしいと思います。これができるのはひき語りのギターが伴奏に徹しているから。ひきかたにある種の割り切りがあるからですね。なのにピアノでそうするひとってあんまりいないですよね。当然のように「たくさんひかなくちゃ」となるのはなぜなんでしょう?鍵盤がたくさんあるから?ピアノだってフォークギターのように演奏してわるいということはないはず。僕がいま考えているのはそういうことです。歌や右手でひくメロディの《伴奏》に左手をつかいましょう。ちょうどギターでコードをおさえるように。右手でドレミの音階。左手で和音と分担したらたくさんの曲がひけそうじゃありませんか?
この記事でわかること
- 音楽の勉強は(も?)らせん階段
- 限定して理解していること=「そこで終わり」じゃない
- 基礎が身についてくると一気にひろがる世界
- 仕組みの理解は必要でもそれだけでは
- 一番大切なのは=頭の中にながす音楽をつくる
ブログにしてほんとうによかったこと
作曲の再開にあわせて学んだことを記録していければいいなと学習ノートのような気持ちで始めたこのブログ。いま振り返るとやっておいてほんとうによかったと思います。一番いいのは身に付けたことが逆戻りしないこと。なにかまとまって勉強したいことがあるかたにはぜひおすすめしたい方法です。
後戻りしないひけつ
スキルを身につけるときって発見の連続だと思うのですがせっかく得た発見も記録しておかないと印象がうすれたり記憶があいまいになったりして後から再利用できなくなってしまいます。単なる知識だけではなく驚きや感情とともに記憶していることですから自分でみつけたことには特別な体験が付随しています。それを文章に記録しておけばいつでも感情とともに再生できる。単に習慣にして毎日やるだけだとマンネリになって続けることが逆に難しくなります。いろんなトピックに移動しながら少しずつ進んでいくのが賢いやり方ではないでしょうか。
スキルアップはらせん階段
そんなわけで最初からロッククライミングのように垂直な登山を目指すのではなくぐるぐる音楽というテーマの周りを歩いて回りながらだんだん上を目指していくのが「続く」上達のコツではないかと考えています。その点からも最初に「限定的」な枠組みを設定することはとても大切なのではないでしょうか?枠をはめればかんたんにできることがあります。この「かんたんなこと」が「無意識でも完全にできるようになっている」と急に「そういうことか」とわかることがあります。たとえば鍵盤をどのゆびでおすかとか、基本コードをどうおさえるかとかはいちいち考えずに「無意識でできたほうがよい要素」にあたると考えています。それらがとくに意識せずにできるようになるとたとえば耳コピも急に難易度がさがったりします。こうしたことが実感していただけるようにこのブログの記事は順繰りに少しずつすすめていきたいと思っています。
同じテーマが繰り返しあらわれる
枠をはめるのはよりかんたんに無意識にできるようになるその「とりくみやすさ」を上げるためですがいちどできるようになればその限定も必要かどうか自分で判断できるようになります。これまでの記事でもバラバラだった個々の内容があとで結びついて「理解がふかまる」ということが起きてきます。一度とりあげたとしても重要なことは再び姿を変えて登場します。なので次にまた同じテーマを扱うことを前提にすれば最初はいったん枠をはめてコンパクトに理解する・できるようにするというのはうまいやり方ではないかと思います。
いろいろ言葉を尽くすのは
ここまでやってきて分かったことは「自分の頭のなかで音楽をながせるようにする」ことの重要性です。それにあわせて歌ったりひいたりしているので、それがうまくできるようになることと歌や楽器が上手になることは一体です。そしてこれはDAWで作曲するひとにもあてはまります。DAWを使った作曲は頭の中の音をDAWに写し取っていく作業。頭の中の音がディティールまで明確になっていれば、その作業はよりかんたんで確実なものになるからです。
前置きが長くなりました
最近そうした記事をいくつか書きましたがいちばん大きな枠組みになるのは12の音階とそれからつくられる7個の基礎的なコード(ダイアトニックコード)です。これをコードネームで覚えようとすると12×7で84となって大変なことになるのですが僕のおすすめしているように「階名」を使っておぼえれば音階はひとつコードも7個だけ。あとは同じことを12回くりかえす「手クセによる押さえ方・ひきかた」だけの違いになります。僕がいままで経験したなかではこれができるようになることで見えてくる音楽の要素はとても大きいと感じています。その意味では「コスパ」もとても良いのでぜひトライしてみて下さい。
具体的な内容は
この左手のコード7つがおさえられるようになる=今回タイトルにした「ピアノをフォークギターのようにひく」ことです。
こちらの練習曲に落とし込んであります。
よりかんたんな3コードはこちら
全体はこちらをご覧ください。
この記事をかいた理由
この記事をかいた理由ですがきのう耳コピをやってみたら伴奏の耳コピ(コードの聞き取り)がとてもかんたんにできたことに自分でもおどろいたからです。とある曲。Chordifyにあったデータに誤りがあったのですがすぐに直すことができました。曲のコピーの一般的な方法については長くなりましたのでまた項目をあらためます。それではまた次回のブログでお目にかかりましょう!