「すごく難しい話」と思っているかたもいらっしゃるかもしれませんが、ベースになる循環コードから考えれば意外と内容はシンプル。もともと進みやすいコードを「より進みやすく」したもの。推進力の必要なポップス・アニソンでよく使われるのもわかります。あなたの曲のエンジンとしてもぜひ使ってみてください。今後ラクに使いこなせるように、今回、左手の手くせとして覚えてしまいましょう。
ブラックアダーコードとは
〇aug/△bみたいに分数コードとして表記されるコードです。
しくみをざっくり説明すると
0)進む先はいつもと同じ
1)いまのコードがaugコードに変化(推進力アップその1)
2)さらに分数コードに変化。分母は、次に進む先のコードのルートの半音上(推進力アップその2)
なので、曲をぐいぐい引っ張って行ってくれるというわけです。
細かく見ていきましょう
コードの進む方向は
1-4ー7-3-6-2-5-1 です
d-f-t-m-l-r-s-d です
一番シンプルな5-1の進行で見てみます。コードネームで書くとG7ーCmaj7
Strf-stDmですね
この進行がなぜ強力か、というと、tがDに fがmに 半音ずつ縮んで安定するからです。
オーギュメントコードの場合
Gaugですが、 Stmeになります。
Gaug-Cmaj7の動きをみると、tがDになるのはいっしょ。meがmにもどる半音上がる動きがあります。
つまり、こちらも安定への変化をしていてこれが推進力1です。meは音階外の音なので、mへの安定化の動きは、fがmになること以上に強力かもしれません。オーギュメントコードとセブンスコードの共通点、GaugとG7の共通点が、なんとなくわかっていただけたでしょうか?
さらにブラック・アダーコードはベース音が変化します。
Gaug/DbからCmaj7への進行となると、ルートはRaからDOへ半音下がる。これが推進力2を生み出します。
推進力を強めたコードは全部の進行に配置できる
このオーギュメント化とルートの変更は、全部のコードで出来ます。なので、コード進行のどの部分も強化することができます
1-4
Cmaj7-Fmaj7
stDm-Fldmは
強化すると
Caug/F#-Fmaj7となります
Filedm-Fldmです
stDm-Filedm-Fldm とひいてみてください
4-7
Fmaj7-Bm7b5
Fldm-lTrf
強化すると
Faug/B-Bm7b5 ここだけルートの移動は「なし」ですね
flTra-lTrfです
Fldm-flTra-lTrf とひいてみてください
7-3
Bm7b5-Em7
lTrf-strM
強化すると
Baug/F
stmeF-strMです
lTrf-stmeF-strM とひいてみてください
3-6
Em7-Am7
strM-sLdm
強化すると
Eaug/Bb
leTedm-sLdmです
strM-leTedm-sLdm とひいてみてください
6-2
Am7-Dm7
sLdm-fldR
強化すると
Aaug/Eb
flraMe-fldR です
sLdm-flraMe-fldR とひいてみてください
2-5
Dm7-G7
fldR-Strf
強化すると
Daug/Ab
seLeter-Strfです
fldR-seLeter-Strf とひいてみてください
5-1
G7-Cmaj7
Strf-stDm
強化すると
Gaug/Db
stRame-stDmです
Strf-stRame-stDm とひいてみてください
曲にしてみました
テンポは超ゆっくりです。音を聞いてみて下さい
ピアノだけのバージョン
ベースありのバージョン
譜面は次のとおりです
まとめ
ぱっと聞いてみて、いかにも使えそうな感じがしますね。オーギュメントコードは3和音なので、ブラックアダーコードのように分数コードになってベースがついても4和音。左手で楽々ひけるというのが、今回のミソでした。例によって一オクターブの範囲におさめていますので、何回かひけば手癖で覚えられると思います。どれがルートかだけ意識していれば、それが次のコードのルートの半音上になります。また、元のコードからは、基本的に2音しか動きませんので、手の記憶が活かせると思います。協和的なコードのなかで、一番複雑なのが、このブラックアダーコードだと思いますので、ぜひ攻略してみてください。