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ぼくが「和音博士」でわかったこと

この記事をお読みの方で、すでに和音博士でコードを学び始めているひとも、もしかしたらいらっしゃるかもしれません。そういう方はめっちゃ幸運です。ある時、「曲ってなるほどこういう仕組みでできているんだ〜」、と深く納得できる時が訪れるからです。いままさに自分がその状態()。たぶん「和音博士」なしでは一生この状態にはならなかったと思うので、窪田さんをはじめ製作者の皆さまには感謝してもしきれません。この記事ではぼくが「和音博士」で分かった一番大切なことをお伝えします。いま学習中の方やこれからやってみようという方には ネタバレになってしまうかもしれません。独力でわかる感動を味わいたいという方は絶対にこの記事は読まないでください。ただ、先にわかっていたほうが圧倒的に理解が速くなると思いますので、それ以外の方のために記事にさせていただきます。あしからずご了承ください。もちろんこれは自分自身にとっては後で読み返すための、ここまでのまとめでもあります。

この記事でわかること

  • コードネームとは?
  • 和音博士でわかること
  • おまけ 良いシンセとは?

コードネームとは?

コードネームは音がアルファベットで表されていることからも分かる通り、実音です。したがって、曲のキーは考慮されていません。それはつまりコード自体には音楽の仕組みは含まれていないということを意味します。音楽の意味が成立するようにするためにはコードを選んで正しく配置する必要があります。普通のコードブックは同じルートのコードを並べているだけですが、辞書の単語を頭から読んでも文章にならないのと同じく、その順番では音楽にはなりません。和音博士を開くと見慣れない不思議な順番になっていて最初とてもとっつきにくいですよね()。つまり音楽の仕組みを反映した稀有なコードブックが「和音博士」というわけなのです。

音楽のきほんの仕組み

ぼくの今の理解では、音楽というものはとてもシンプル。なぜかというと、出来上がっていく筋道があるからです。最初のベースとなるのはdrmの音階。それが和音を作ります。個々の音もそうですが、同じように「和音にも進みたい方向」があります。その「方向」が感じ取れるようになれば、音楽の骨組みの最初の部分は理解できたことになります。

より豊かな響きを求めて

ただし、使う音も同じ、進む方向も同じだと、全てが予測の範疇。するとよい音楽には聞こえないということが起こります。全てわかりきったものだったら、ひとは関心を失いがちになるからです。これは人間がすでに知っているものには脳のリソースを節約する仕組みを持っているため。そこで少し変わった音を求めてコードも拡張されていきます。ここでのポイントは「コードの変化は一度に1音」だけということ。これが、音においては知っていることと未知のものとのちょうどいいバランスだからです。この方法でコードは拡張していくことができます。

曲の基盤となるのは

まとめるとdrmの音階とそこから作られる基礎コード。そしてその基礎コードが進む方向。ここまでが基盤中の基盤。そしてそこに基礎コードと役割が同じで音が変化した「拡張されたコード」が加わってくる。ここまででいったん曲が完成します。

ここでいったん結論

曲が完成したところでまとめると、ぼくが和音博士のおかげで理解できた一番大切なこととはこのこと。つまり、「コードはこういうふうに順序立てていけばわかって使えるようになる」ということです。

コードを学んでいく順番

コードが変化していく順番はそのまま「コードを学んでいく順番」です。変化するものは必ず変化する前のものから作られているからです。そのため和音博士は「エモ味ランク」という仕組みを設けています。使うコードを段階的に増やしていく仕組みです。習得の順序を考慮した時間軸をシンプルな一枚の表に盛り込んでいるのですから、非常によく考えられています。詳細は別記事で解説していますが、セカンダリードミナントとその代理コード2種は、基本的にはそれまでと「一音違いのものが追加されていく」と考えるとわかりやすくなると思います。また和音博士では、これらの3種のコードのように、ルート音が異なっていても、コードの進み方が同じ(役割が同じと言い換えられます)であれば、同じ「場所」にまとめられています。曲の流れは変えずに響きを追加したいというのが元々コードに変化形が登場した理由でしたから、曲の仕組みに沿った配置になっているというわけなのです。和音博士は一般のコードブックとコードの並べ方が全く違いますが、それにはこうした理由があります。ぼくは他にこういうアプリを知りませんが、和音博士が「神アプリ」と感じる理由です。

調は変化していません

ここまでコードの響きを拡張してきました。他調の音を使ったとしても上記の通り響きを変えるためのもの。違う調に変化しているわけではありません。コードでまだ使っていない音を加える「テンション」もその一部は音階外の音ですが、元のコードは調の中にあります。

次の拡張は?

ここまでの方法を駆使すれば、曲がありきたりなものになる心配はないですね。むしろメロディとコードの不協和を心配した方が良さそうです。それでも基本的な進行を用いつつ、予測を裏切って斬新な印象にしたい場合があるかもしれません。そのような時に用いられるのが「転調」です。

転調とは?

ぼくの理解ですが「転調」するためには少なくとも二つのコードが連続して他調の「曲(進行)」を鳴らすことが必要ではないかと思います。そうでないと聞いているひとが「別の曲」を感じ取るまでには至りません。したがってコード1個の変化では他調の音を使っていても続けてもとのkeyのコードがならされれば、転調している感じは出ません。これまで説明してきたコードの変化形も同じ調の中で働いていました。一方転調したコードは別のkeyの進行を奏でているところに特徴があります。

転調による拡張の効果

転調がなぜ意外性をもたらすことができるか?ですが、理由は転調を予測しながら曲を聞いている人はいないからです。これはヒトの脳内の予測はいつも「一番ありそうなものを」想定しているためと考えることができるのではないでしょうか?そのため転調は効果的に意外感を与えることができます。

和音博士の転調

和音博士はよくある転調については、一回タップするだけで選択できる機能があります。また、調の選択は画面中央上部のC⇔Amなどと書かれている部分をタップすれば、自由にできます。これらの機能を使えば、転調先のkeyへの移動が簡単にできます。和音博士を使った転調の解説も今後記事にしたいと思います。

聞いているひと次第

アニソンで転調しないと盛り上がらない。LoFi HiphopのchillなBGMが転調しまくったら勉強に集中できない()。などなど求めるものは聞くひと次第。したがって正解はないと言えます。また、こうしなければならないというルールもありません。その音楽らしさを求めれば、自然に使い所は決まってきます。それは積み重ねに基づくお約束的なものと言えるのではないでしょうか。

正解のない理論

音楽理論というと正解があるみたいですが、ぼくはそれほどこだわる必要はないと思っています。理由は今書いた通り。正解は聞くひとしだいだからです。これは転調に限った話ではありません。正解を論理的に導くのが理論だとすれば、正解のないものを理論化するのは難しいでしょう。ぼくがこのブログで書いていることも「音楽理論」というわけではありません。

音楽は経験則

音楽は経験の積み重ね。それは個人にとっても、音楽ジャンルにとっても同じです。ただ、何もかも先人の教えということにしてしまうと、学ぶ方からは見通しが悪すぎて効率が悪い。そこで、ある程度「仕組み」として説明できるものは説明する。それがいわゆる音楽理論ではないかとぼくは思います。例えば音階の12音ですが、音の物理的な性質から決まっているいわば物理現象です。また、こうしないとジャンルの音らしくならないという禁則のようなもの。これは理論的に導かれるというよりは美意識の問題です。こんなふうに音楽は色々な切り口で説明されますが、その全てを含んでいるのがいわゆる音楽理論です。ならば、理論というよりはその場面場面で音楽を理解できるものにするための「説明」として考えればよいのではないでしょうか?

説明の意味

説明ですから、その人にとってわかりやすく納得できて、他の人にとっても役に立つものが望ましいですね。ぼくも引き続きこのブログでは自分の理解に役に立ったものから皆さんの理解の助けになりそうなものを選んで紹介していこうと思います。理由は、それが「正解」だからではなく、自分の役に立ったからです。

和音博士のぼくにとっての意味

話が脱線しましたが、和音博士は和音の仕組みを基礎から説明してくれるものとしては最高の先生です。横方向の並び順は右から左に向かって「進みやすい方向」、線で囲まれた同じグループ内は音の一つの違いのバリエーションです。基礎的な和音から、その並び順を学び、1音ずつ和音を複雑にしていく。この考え方で初めて、ぼくはセカンダリードミナント以降のコードの成り立ちを理解することができました。わかるためには正しい説明が必要。それがないといつまで経っても理解するところまでたどり着けません。和音博士のような「正しい説明」を見つけることもめちゃめちゃ重要ですね。

<参考リンク>

セカンダリードミナント・シャープディミニッシュ(#dim)・裏コード(bⅡ7)については新たにカテゴリーを作りました。説明記事もその中に入れてあります。

おまけ よいシンセとは?

コードを学ぶという点からは、和音の構成音が変わったらその違いを感じ取りたいところ。単音での聴き比べではそんなに違いがなくても、ハーモニーが美しいのがちゃんとしたメーカーの製品()。お試しは和音でやってみるというのも一つのシンセの選び方ではないかと思います。テンションコードをひいてみて、プリセットのkeyが美しく響くかどうか?というのはよいテストになるのではないでしょうか?

Cubase13のコードパッドが面白いです。今回はこの中から、

前半 Ⅰmaj7 Ⅰmaj7(9) Ⅳm7 bⅦ7

後半 Ⅰmaj7 Ⅰmaj7(9) Ⅳm7 Ⅴ7

のようにならしています。前半は転調感があるのではないでしょうか?keyはCからEbになり、Rfld Strfのコードをひいているような感じ。後半は最初の3つまでは全く同じなのですが、そのままC調のStrfに戻る感じです。これだけで聞こえ方は全然違うと思います。コードパッドはコードを指一本でならせて、Scaler2とほぼ同じ機能ですが、こちらは進みやすさでコードが色分けされているのが特徴。よくある進行でお隣同士が緑の感じですね。続けてならすと聞きなれた感じになります。活用して色々研究したいと思います。

いかがだったでしょうか?

これまでは、音感もなくコードの知識もないということで、こういうツールを見てもチンプンカンプンだったわけですが、今はなんとなくわかります。当たり前の話ですが、DAWは音楽のことをわかっている人のためのアプリで、わかっている人が使いやすいように機能が搭載されています。ぼく程度の知識でもあるととても使いやすくなりますので、DAWにこれから取り組まれる方はぜひ和音博士で音楽の基本的な仕組み&コードのことを知ってください。それではまた次回のブログでお目にかかりましょう。

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