直近で二つの日本語歌声データベースがあらたにリリースされたSynthesizer Vですが、その歌唱を聞いてみると新たなステージに進んだのを感じます。今回はデモソングを聞きながら僕の考えるその特徴についてお話したいと思います。年末年始はちょうどセール期間。聞き比べてお気に入りの歌い手を探すご参考になさってみて下さい。
この記事でわかること
- 進化の方向
- 代表デモソング(本家サイトより)
- 2024年に望むこと
直近のデモソング
まずは直近のデモソングを聞いてみて下さい。日本語対応の男性歌手のJinと女性歌手のAyameです。
【Synthesizer V AI Jin】風に融ける【公式デモ曲】
【Synthesizer V AI Ayame】アイの向こうで【公式デモ曲】
一聴してわかるのは「歌手」の歌唱ということ。この二人は歌うことを生業(なりわい)としているひとの声と歌い方なんですね。
プロフェッショナルの歌とは?
僕の考えですが、聞いていて心地いいと感じさせること(よい楽器の音色と同じですね)。そして説得力。きけてよかったな・得したな~とおもわせること。この二つですね。この二つがあればまた聞きたいと思う。僕はそれがプロの歌唱なのではないかと思います。
安定した高いレベルで「歌」を聞かせる
デモを聞いてみて進化を続けるSynthesizer Vはその段階に入ってきているとはお感じになりませんか?YouTubeで発信している音楽家の皆さんも「仮歌とかわらないよね」とおっしゃっていますが、プロが使えるという判断を下しているということはまさにそういうことなのではないかと思います。
本家のサイトから
今度は外国語のデータベースをお聞きいただきたいと思います。僕は中国語・英語を聞く耳がないので、日本語以上に発音が完璧に聞こえるのですが、どうおもわれますか?
【Synthesizer V AI Wei Shu】Kissing Someone Next【公式デモ曲】
【Synthesizer V AI Feng Yi(フォン・イー)】故事的最结尾 【公式デモ曲】
AUDIOLOGIEのJUN & ANRI
AUDIOLOGIEはSynthesizer Vのデータベースを作っている海外のサードパーティ。
製品はまだこの二人だけだったと思いますが、ポップな雰囲気がいいですね。
Synthesizer V JUN & ANRI – WALK THIS WAY [Official Demo]
何気に「ラップ」ができる人たちがふえている
本体と歌唱データベースのアップデートに伴って、ラップ歌唱がこれまでのデータベースの一部でも可能に。日本語対応のものだけでも、弦巻マキ AI (日本語), 弦巻マキ AI (英語), 京町セイカ AI, ついなちゃん AI, 重音テト AI, 桜乃そら。この人たちはなんと日本語RAPができるようになっています。スゴ!
メグッポイドのSynthesizerV版
12/20に発売になりますね!Vocaloidを代表するキャラクターのひとりでしたから、インパクトがあります(メグッポイドはVocaloid6版が先行して発売されていますが)。歌い出しヤバいです。
Synthesizer V AI Megpoid 公式デモ
UTAUのテトさんについてはこのブログでもすでに記事にしました。
<2023/12/20追記>
CeVIO AIの可不さんもSynthesizer V版出るそうですね。Vocaloid的な歌唱も可能な事がわかります。
1ファンとしての願い
こうなってくると2024年にはクリプトンのボーカロイドたちもSynthesizer V版が出てほしいですね。単純に新しい歌声は待ち望まれているでしょう。聞き手のみなさんはプラットフォームがなにかはまったく気にしないと思うので。
いかがだったでしょうか?
聞いていただいた通りAIシンガーだからといって、なにも言い訳しなくていい時代が到来しつつあります。なにを歌ってもらうかだけが問題()。どんな曲でもSynthesizer Vはきっと作り手の想像を超えて上手に歌ってくれるでしょう。Studio Proには引き続き無料でMaiさんが付属。無料版の各種AI歌声データベースのライト版も試せますから自分の作品に合った声が探せます。
Synthesizer V Studio Basic 及び 各種Synthesizer V ライト版ダウンロード
僕も今シーズンのセール。どうするか悩んでいるところです()。それではまた次回のブログでお目にかかりましょう。